先月(2013.1.7)、A社ウィンナー(950グラムパック「賞味期限2013.1.4」コープさっぽろ札幌西野店から2012年、年末購入)から、693.75ベクレル/kg(国の基準値100ベクレル/kgの約7倍)の値を検出した。(※個人のベクレルモニターでの測定結果)
翌日(2013.1.8)
このことについて、市民生協コープさっぽろに「食品の放射能検査」の問い合わせ先(コープさっぽろか製造元であるA社かそれとも行政の札幌市か)について尋ねると、担当者は「コープさっぽろのほうで対応します」という回答であった。
同日、数時間後、コープさっぽろから回答があった。
○「食品の放射能検査(ベクレル検査)をしているか」の問いに対する市民生協コープさっぽろの回答(2013年1月8日)
■ 市民生協コープさっぽろでは、食品の放射線検査をしていない。
「国や道・市、行政からの指示があれば検査をするが、それ以外は検査をしない。他のスーパーマーケットも同様です」
■ A社ウィンナーの成分で、豚肉は輸入品であるが、鶏肉は福島産も使用している。との回答。
(『私の感想』 このように自分の店で販売した商品という認識や自覚がなく、他人事のように回答した。また鶏肉に福島産を使用している点でも非常に不安である。)
(問い合わせ内容の主旨 2013/01/09)
市民生協コープさっぽろが販売しているウィンナーから、個人のベクレルモニターで放射性物質が検出されたが、コープさっぽろでは、行政からの指示がなければ食品の検査をしないという回答だった。また、ウィンナーに福島産鶏肉を使用しているというが事実関係を知りたい。
○ 札幌市西保健センターの回答(2013/01/09~2013/01/11)
≪質問≫「札幌市の食品抜き取り検査について」
■ 回答 食品全てではないが、札幌市でも抜き取り検査を行っている。
現時点では、福島産の鶏肉からは基準値を超える放射性物質は検出されていない。(札幌市西保健センターからの連絡で2013/01/10修正)
≪質問≫ 「市民生協コープさっぽろでは、食品の放射線検査をしていない」について。
■ 回答 コープさっぽろでも食品の検査を行っている。
≪質問≫ 先日のコープさっぽろの回答では「市民生協コープさっぽろでは、食品の放射線検査をしていない」と述べていたが、今回は「食品の検査を行っている」と言っているとは、どういうことか。まったく意味不明です。
■ 回答 販売店(コープさっぽろ)の方から後日(2013/01/10)説明します。(札幌市西保健センターからの連絡で2013/01/10追加)
「コープさっぽろ」からの説明は一切なし。
≪札幌市保健所 食の安全推進課の正式回答(2013/1/21)≫ コープさっぽろからは、福島県及びその近隣の自治体の水産物、青果物について自主検査を実施していると聞いております。
西保健センターに確認しましたところ、「コープさっぽろでの食品の放射能検査の実施状況について、販売店を所管する札幌市保健所 食の安全推進課 広域食品対策係から後ほど説明する。」旨を回答したとのことであり、当該販売店から説明するとの趣旨では、ご説明していないとのことであります。
(『私の感想』 西保健センターの担当者が生協の食品検査について「コープさっぽろの方から後ほど説明します」と述べたことが、いつの間にか「札幌市保健所 食の安全推進課 広域食品対策係から後ほど説明する」に化けてしまった。聞き違いか。
しかし、コープ札幌の食品検査の説明を、なぜ札幌市保健所 食の安全推進課 広域食品対策係が説明しなければならないのか、全く不可解である。)
■ 西保健センターの担当者が、食品等の放射能測定場所を紹介
1.北海道薬剤師会(011-824-1348)
○検査料金 簡易測定 10,500円 300グラム
○精密測定 15,750円
2.(株)札幌中央卸売市場
食品衛生検査センター(011-618-2263)
○検査料金 15,000円 2キログラム
≪質問≫ 「消費者が検査料金を負担するのに疑問があり、販売店が負担すべきと思うが」
■ 回答 本当は東電(東京電力)が負担すべきです。一般消費者が検査に出すのは、お金が勿体ないです。
≪質問≫ 札幌市と道の食品抜き取り検査はどこでおこなっているのか。■ 回答 札幌市の食品検査は「札幌市保健福祉局衛生研究所」で行っています。北海道の食品検査は「北海道立衛生研究所」で、抜き取り検査を行っています。
A社ウィンナーの成分は、豚肉がアメリカ産、豚脂肪はカナダ産、鶏肉は、北海道産、青森県産、宮城県産、岩手県産を使用しており、福島県産は含まれていない。(2013/01/10)
≪札幌市保健所 食の安全推進課の正式回答(2013/1/21)≫ 当該品の原材料の産地につきましては、豚肉はアメリカ産、豚脂肪はカナダ産、鶏肉は北海道産、青森産、宮城県産、岩手県産を使用している旨、製造者から報告を受けております。
≪質問≫ 一個人消費者が、地域住民が購入した食品の放射能検査に、免許や許可、資格が必要か。
■ 回答(2013.1.10)
市民、住民が購入した食品の放射能検査に、免許や許可、資格は必要ない。現在も札幌市、当麻町(2013.1.15修正)などの一般市民、町民が、地域で食品のベクレル測定を行っている。
≪札幌市保健所 食の安全推進課の正式回答(2013/1/21)≫
市民が購入した食品の放射能検査をする場合に免許や許可、資格は必要ないと認識しております。なお、札幌市や当麻町などに一般市民(町民)が運営する放射能測定所があるとの情報を報道等により、得ております。
≪質問≫ 放射能測定機器の無許可の販売はできるか。
■ 回答(2013.1.10)
放射能測定機器の無許可販売も全く問題ない。家電店やネット通販、秋葉原などで自由に販売されている。
≪札幌市保健所 食の安全推進課の正式回答(2013/1/21)≫
一般的な放射能測定機器の販売には、特段の許可は必要ないものと認識しております。
≪質問≫ 消費者が食品の精密検査料金を負担するのには疑問がある。
■ 回答(2013.1.10)
個人的な意見として聞き置く
≪質問≫ 食の安全を守るのは誰か。
■ 回答(2013.1.10)
行政、生産者、販売店が協力し合いながら、食の安全を守らなければならない。
≪札幌市保健所 食の安全推進課の正式回答(2013/1/21)≫
食の安全については、事業者、行政等が連携・協働して確保すべきものと考えております。
≪質問≫ 食の安全について、札幌市は、市民(消費者)と政府(各省庁)のどちらの立場に立つか。私は市民(消費者)の立場に立つべきと思っている。
■ 回答(2013.1.15)
札幌市は中立である。
≪札幌市保健所 食の安全推進課の正式回答(2013/1/21)≫
札幌市保健所としましては、「どちらの立場に立つか」ということではなく、食の安全に関する市民との情報共有を進めることによって、市民と行政の間の相互理解を深めていくべきと考えております。
≪質問≫ 放射能による食品被害を防止するためには、最悪の事態を想定した食品検査をすべきではないか。
■ 回答(2013.1.15)
個人的な意見として聞き置く。
≪質問≫「先日(2013/01/10)、食の安全推進課の担当者は、A社ウィンナーの成分に福島産は含まれていないと述べていたが、札幌市西保健センターの回答(2013/01/10)では、『現時点では、福島産の鶏肉からは基準値を超える放射性物質は検出されていない』とのことだった。ウィンナーの成分に福島産を使用しているようにも解釈できる。回答が矛盾しているのではないか」
○ 回答
「現時点では福島産の鶏肉からは基準値を超える放射性物質は検出されていない。」という回答は、A社ウィンナーのことではない。
≪質問≫「A社ウィンナーのことではないとしたら、それは何の放射性物質(ベクレル検査の結果)か」
○ 回答
福島産鶏肉の検査の結果です。
≪質問≫ 「現時点とはどの部署(省庁)のデータか、また正確なデータ測定年月日を教えてください。」
○ 回答
厚労省のデータです。測定年月日については担当者でなければ分からない。
(『私の感想』 「厚労省のデータを参考にして安全を守っているのであれば、札幌市が抜き取り検査を行う意味がないではないか。何のために抜き取り検査をしているのか」)
≪質問≫ 「厚労省のデータであるのが分かっているのなら、(データには必ず測定年月日が記載されるため)そのデータの測定年月日が分からないとは全く理解できない。不可解な話です。」
○ 回答 担当者は現在不在のため来週連絡する。(2013/01/11)
≪札幌市保健所 食の安全推進課の正式回答(2013/1/21)≫
「A社ウィンナーの原材料に福島県産の鶏肉を使用しているのではないか?」との趣旨のご質問をいただきましたので、厚生労働省が公表している検査結果の情報では福島県産の鶏肉から基準値を超える放射性物質が検出されていない旨をお答えしたものであります。
○ 札幌市保健所 食の安全推進課の回答(2013/01/15)
■ 「食品全てではないが、札幌市では抜き取り検査を行っている。(札幌市西保健センターの回答)」について、具体的な検査対象は、生鮮食料品、農作物、水産物、乳児用粉ミルク、お菓子などです。
≪札幌市保健所 食の安全推進課の正式回答(2013/1/21)≫
札幌市では、福島県及びその近隣自治体から出荷される農畜産物、水産物、乳児用食品などを検査対象としております。
■ A社ハムによる検査結果は次の通りである。
2013年1月以降の商品(ポークウィンナーの在庫分)については、放射性物質は基準値以下(検出限界以下)であることが確認された。また、当該食品(賞味期限が2013年1月4日の商品)A社ウィンナーについても検査の結果、検出限界以下(13ベクレル以下)であることが確認された。
≪札幌市保健所 食の安全推進課の正式回答(2013/1/21)≫
製造者による自主検査の結果について
製造者が実施した原材料(在庫)の検査の結果、放射性物質は基準値以下(検出限界値(18 Bq/kg)以下)であったとの報告を受けております。 また、当該食品と同一ロット(賞味期限2013年1月4日のポークウィンナー)についても、検査の結果、検出限界値(13Bq/kg)以下であったとの報告を受けております。
福島県産の鶏肉の検査結果につきましては、厚生労働省のホームページに掲載されている内容から検査実施数等について先日電話でお答えしたところです。
その際、データ数が多いことから、測定年月日等詳細な情報につきましては、当該ホームページを直接ご確認くださいますようお願いしたものです。
『厚生労働省ホームページ』http://www.mhlw.go.jp/
※厚生労働省のホームページには、平成23年3月から平成24年12月までの検査結果が掲載されております。
※参考まで、厚生労働省のホームページに掲載されておりました検査結果から福島県産鶏肉の検査結果を抽出いたしましたので、別添のとおりお送りいたします。
『私の感想』食の安全も自己責任。
食の安全を守るには、消費者が自分で食品の放射線検査をするしかないと感じた。現在、当該ウインナーの精密検査は、個人的に第三者機関にお願いしている。
2013/02/08
石川栄一
e-mail: ishi2006@aqua.plala.or.jp
■札幌市保健所 食の安全推進課 広域食品対策係
〒060-0012 札幌市中央区北12条西20丁目2-2
札幌中央卸売市場 青果棟3階
Te1 01 1-641-0635、Fax 011-644-3553
■(株)札幌中央卸売市場食品衛生検査センター
Te1 011-618-2263
〒060-0012 札幌市中央区北12条西20-1-10カネシメ冷蔵・2階
■コープさっぽろ にしの店
Te1 011-662-1122
〒 063-0033 札幌市西区西野3条3丁目2-5
■生活協同組合コープさっぽろ
コープさっぽろの商品検査に関するお問い合わせ
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