もしも東京で大水害が起きたら…地下鉄から始まる「水没」の恐怖

 九州北部に甚大な被害をもたらした記録的な豪雨。世界的な気候変動が伝えられる中、首都圏が想定外の雨による災害に襲われないとも限りません。

 今回の無料メルマガ『まんしょんオタクのマンションこぼれ話』では、著者でマンション管理士の廣田信子さんが二人のスペシャリストの声を紹介しつつ、いつ起きてもおかしくない「首都水没」についての危機意識の向上を訴えています。


■ 東京の地下に洪水が流れこんだら…

 こんにちは! 廣田信子です。

 先週は、想像を越える豪雨の被害に合われた方々のニュースに言葉がありませんでした。どれほどの恐怖だったでしょう。ただただ祈るばかりでした。

 ここは「川」、ここは「道」、ここは「宅地」なんて、人間が人工的に造った区分が、自然の前ではいかに無力かを思い知らされた気がしました。その自然の猛威は、年々増しているように思えます。

 ちょうど直前に、地域マネジメント学会のシンポジウムで、気象変動に伴う都市の水害の問題を扱ったばかりで水害対策について書かなければと思っていたところでしたが、リアルに今起こっていることを思うと、とても書けませんでした。でも、大事なことですので、ここできちんと書き留めておこうと思います。

 シンポジウムの基調講演は、中央大学理工学部都市環境学科の山田正教授でした。先生のお話で気になったところを私なりにメモを起こします。

 本来「土木工学科」といったものが、今は、大学の経営判断で「都市環境学科」という名称になって中身が分かりにくくなっている。土木工学が軽視されるのでは日本の国土を守れない。自分でものを考え、行動しなくなった社会の傾向に危機感を感じる。

 水害対策も同じ。天気予報で危険が迫っているのが見えているのに誰も逃げない。
 2015年9月の鬼怒川決壊は記憶に新しいが、鬼怒川の堤防決壊は過去に何度も起きているのに、その危機意識が継承されていない。

 堤防が切れるのは、だいたい昔は川だったところの上に堤防が築かれているところ。その危険なところに家がたくさん建っている。

 決壊時の映像をスマホで映したものが残っていて、研究者にはありがたいが、この状況は、本来、撮影しているような場合じゃなく、すぐにでも逃げなくてはいけない状況。危機感が薄い。結局逃げ遅れて、自衛隊にヘリで救助してもらうことになる。

 緊急放送をしても、標準語で言われても切迫感を感じない、ただ逃げろというだけでどこに逃げればいいのか言わなかったと非難があったが、自分の命を自分で守るという感覚があまりにも欠如している。

 自分の地域の避難所ぐらい知っているのが当たり前。避難訓練に参加していれば分かる。緊急時に、いちいち地域別に避難所を知らせる放送することなんてできない。

 自衛隊が、1,300人をヘリコプターで運んで救出した。8万人の人口の常総市で1,300人だ。もし東京で堤防が決壊したら、江戸川、江東、葛飾、隅田、足立の5区の180万人が避難しなければならない。いったい、どうやって避難させるのか。

 自然災害に対する緊急時の判断に関しては今のように地方分権はダメ。命令を誰が出すか今の法律に書いてない。被害想定についても、過去の雨量の分析ではもう対応できない。地球温暖化による気象変動を盛り込んだ対策をしていないのは、世界の中で日本だけ。

 あまりの無関心に、もし、堤防が決壊したり、高潮が襲ったら、どれほどの地域が水没するか具体的に見せようということになった。
つづき
MAG2NEWS
フィクションドキュメンタリー「荒川氾濫」 H29 3 改訂版
 地球温暖化などの環境変化が進む中、異常気象などが深刻な課題となっております。もしも未曾有の大雨によって、荒川の堤防が決壊した場合、どのような被害を及ぼすのかを、資料映像やCG映像などによって、フィクションドキュメンタリーとしてまとめるとともに、堤防決壊のメカニズムや水害時の避難先などの防災知識をわかりやすく提供します。
13日に愛媛入りした安倍首相(C)共同通信社

防災にどれだけ本気? 安倍政権で「次は東京」という恐怖 豪雨「東京直撃」で死者4600人、経済損失100兆円 日刊ゲンダイ 2018年7月14日
 もはや悲劇と言うほかないだろう。生活再建のメドが立たない中、殺人的な暑さに見舞われる被災地の惨状には目を覆うばかりである。平成に入って最悪の被害をもたらした西日本豪雨による死者は14府県で200人を超え、安否不明者はなお50人を数えている。近畿から九州まで広範囲に大雨特別警報が出されてから1週間。20万戸以上がいまだ断水し、15府県で6000人あまりが避難生活を余儀なくされている。

 気象庁は13日、猛暑日が続く恐れがあるとして関東から九州に高温注意情報を発表。「8、9月は平年より高い傾向」「(最高気温が)39~40度の可能性がないとは言えない」などと注意喚起した。蒸し風呂状態の日本列島で、被災地も例外ではない。

 甚大な被害を受けた岡山と広島はきのう、今年最高気温を記録。この週末も体温を上回りそうな酷暑になるとみられている。朝日新聞によると、12日時点で年齢や死亡状況が明らかになっている141人のうち、60歳以上が100人で7割を超えたという。

「災害弱者」とされる高齢者ほど犠牲を強いられているのが浮き彫りである。西日本豪雨は突然発生した大地震とは違う。凄まじい降雨量は予測され、警報も発せられていた。それなのに、なぜこれほど被害が広がり、犠牲者を増やしたのか。防ぐことはできなかったのか。

■ 被災者は「麻生、安倍に言ってもムダ」
(資料)洪水アーカイブ  まちづくり情報センター


 被災地を取材したジャーナリストの田中龍作氏は言う。
「安倍首相が初めて視察に入った倉敷市立第二福田小の体育館に避難している住民は、〈政府の対応が遅かったわな〉と口を揃えていました。気象庁が大雨としては異例の緊急会見で警戒を呼び掛けた当日に開かれた赤坂自民亭の宴会については、ほぼ知らなかったですね。体育館にテレビはなく、電波状況も悪くて情報を入手しづらい環境にあった。それで一連の話を伝えると、〈えっ!?頭に来るなあ〉と怒りをあらわにする方もいれば〈麻生さん、安倍さん。あのレベルの人たちには何を言っても無駄〉という諦めも聞こえました」

 被災者の憤りは当然だ。気象庁の緊急会見から非常災害対策本部の設置まで66時間を要した。各地に避難勧告が出され、死者・行方不明者が続出する中、安倍首相がやったことは「7月5日からの大雨に関する閣僚会議」に15分出席しただけ。国民が死に直面する災害に見舞われる中、私邸にこもっていたのだから、この男の危機管理はメチャクチャ。「空白の66時間」に対応を急げば、被害を食い止められた可能性は決して小さくなかった。北朝鮮のミサイル脅威には「国民の生命と財産を守るために最善を尽くす」と冗舌だったのに、被災者は放置。冷淡な本性がアリアリと浮かび上がる。

猛暑の中、土砂搬出作業が続く(C)共同通信社


豪雨「東京直撃」で死者4600人、経済損失100兆円
 人命軽視の政権のもと、大規模災害が首都圏を襲ったらどうなるのか。豪雨や地震が首都・東京を直撃したら、この国は一体どうなってしまうのか。

 中央防災会議の試算は衝撃的だ。関東を北から東に流れる利根川流域の72時間平均雨量が約320ミリと想定した場合、最大で死者数2600人に上り、86万世帯が浸水。孤立者は110万人に達するという。ライフラインもメタメタだ。電力59万戸、ガス26.6万戸のほか、上水道14万人、下水道180万人に影響が出るという。埼玉の奥秩父から東京湾に注ぐ荒川流域で72時間平均降水量が550ミリの想定では、死者数2000人、51万世帯の浸水、孤立者86万人とされている。

 西日本豪雨で観測した72時間雨量は高知県馬路村1319.5ミリ、広島県呉市465.0ミリ、愛媛県松山市360.5ミリを記録した。同様の現象が東京で起きれば、首都は壊滅的ダメージを受けるということだ。

「首都水没」の著者で、リバーフロント研究所技術参与の土屋信行氏はこう言う。
「西日本豪雨と同規模の降雨量に襲われたら、東京はひとたまりもありません。都内の雨水は下水管を通じて排水されますが、対応能力は1時間に50ミリ。排水能力は追いつかず、墨田区、江東区、葛飾区、江戸川区などの海抜ゼロメートル地帯はすべて水没するでしょう。都心部を縦横する地下鉄も脅威になる。トンネルはキレイに整備された巨大な水道管のようなもので、ひとたび大量の水が流れ込めば一気に押し流されてしまいます」

 東京メトロの町屋駅や北千住駅が水没した場合、12時間後には丸の内や大手町周辺も水没してしまうという。
「今年6月に土木学会が発表した資料によると、洪水や高潮による被害が東京で発生した場合、建築物などの資産被害は総額65兆円と推定され、経済被害も合わせれば損害は100兆円を超えるとみられます。もっとも、これは西日本豪雨より小規模な室戸台風(1934年)を想定したものに過ぎません。首都機能を守るためにはスーパー堤防の整備を拡大し、排水能力を高めるなど、インフラ整備を早急に進める必要があります」(土屋信行氏=前出)

 活断層だけでなく、地震が起きるプレート境界も複雑に重なる首都圏は大規模な首都直下地震の発生も想定されている。地震調査委員会が先月末に公表した「全国地震動予測地図2018年版」によると、30年以内に震度6弱以上の揺れに襲われる確率は千葉市85%、横浜市82%、水戸市81%、さいたま55%、東京48%。中央防災会議はM7.3の都心南部直下地震の発生によって、最大で死者2.3万人、全壊・焼失家屋は61万棟に達し、被害額は95兆円とも試算している。この政権で「次は東京」が現実になると想像しただけで戦慄が走る。

(資料)もしも東京で大水害が起きたら…
地下鉄から始まる「水没」の恐怖


■ 「内閣不信任に値する」49.5%
 作っただけのハザードマップ、首都圏の脆弱さ、地震にも打つ手なし……。それなのに、国防には血道を上げるのが安倍だ。第2次安倍政権発足以降、中国や北朝鮮の脅威をあおり続け、防衛費は5年連続で拡大。年末に策定する新防衛計画大綱で、防衛費の対GDP比1%枠を撤廃して2%に倍増させることを自民党に提言させた。過去最大5兆円台の防衛費を、さらに10兆円規模まで膨らませるつもりだ。米朝対話の再開で北朝鮮の脅威が薄まる中、6月に閣議決定した「骨太の方針2018」で「防衛力を大幅に強化する」と明記。
 8月の概算要求では過去最高の5兆円超の防衛関係費を要求するという。

 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)は言う。
「安倍首相の危機意識は歪んでいます。自然災害が頻発する日本のトップでありながら防災に対する感覚は貧弱で、いつ来るとも分からない軍事的脅威には徹底的に備えようと国防力を肥大化させている。東アジア情勢の変化を踏まえればなおさらのこと、優先順位を完全に間違えています」

 時事通信の世論調査(6~9日実施)で内閣支持率は前月比1.5ポイント増の37.0%、不支持率は2.5ポイント減の40.9%という結果が出た。微増する理由が判然としないが、不支持が支持を上回る状況は5カ月続く。この数字以上に不信感は強まっているといっていい。野党が内閣不信任決議案の提出を検討する中、モリカケ問題をめぐる政権の対応が不信任に値するかとの問いには「値する」が49.5%を占め、「値しない」の28.1%を大きく引き離した。アベ自民党が強引に成立させようとしている2法案にも反発が強まっている。参院合区対策で定数6増を狙う公職選挙法改正案は反対49.8%、賛成23.3%。カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案は反対61.7%、賛成22.1%だった。

「西日本豪雨による被災に日本中が心を痛めている中、担当大臣の石井国交相を国会に張り付け、ドサクサ紛れに自分勝手ならぬ“自民勝手”な法案を通そうとしている。安倍首相をはじめとする自民党の政治家は人間が腐りきっています。一連の対応を見て、改めてそう感じました。モリカケ問題であれほどデタラメをやりながら、内閣支持率は下げ止まり傾向を見せている。それで国民をナメ、タカをくくっているのでしょう」(五十嵐仁氏=前出)

 防災には目もくれない政権でいいのか。この国が沈みゆくのをただ眺めていていいのか。

日刊ゲンダイ 2018年7月14日
 
4次安倍内閣が発足 改憲加速、民意どこへ 11/2(木) 7:00配信 カナロコ by 神奈川新聞
 自民党の大勝に終わった衆院選から10日余り。第4次安倍内閣が1日、発足した。選挙期間中は正面から訴えなかったが、首相悲願の改憲が現実味を帯びる。「安倍さんなら大丈夫」と“妄信”する自民支持がある一方、野党の“失点”による消極的な選択も少なくない。「ふわりとした民意」はどこに向かうのか。主権者たる有権者が問われている。
第四次安倍内閣 閣僚のスキャンダルと問題発言など
安倍首相は、かみ合わない返答をいつまで続けるのか― 第4次安倍内閣発足の記者会見から
2017年11月1日

第4次安倍内閣の発足について(談話)

社会民主党幹事長
又市征治
1.先の総選挙を受けて本日、第195特別国会が召集され、衆参両院の本会議で首班指名選挙が実施された。社民党は、野党第一党の立憲民主党の枝野幸男代表に投票したが、自民党の安倍晋三総裁が第98代内閣総理大臣に指名され、第4次安倍内閣が発足した。アベ政治の暴走を止め、国民生活最優先の憲法を活かす政治の実現を目指して選挙戦に臨んだが、安倍政権の継続という結果になり、極めて残念である。

2.安倍政権は野党の憲法53条に基づく臨時国会召集要求を3か月以上も棚ざらしにしたうえ、9月28日に臨時国会を召集した途端、冒頭解散を断行した。しかも今特別国会でも、外交日程を理由に実質審議を行わず、8日にも閉じようとしており、「今まで以上に謙虚な姿勢で真摯な政権運営に努める」というのが口先にすぎないことははっきりしていた。しかしこれでは、半年以上も実質的な国会論議が行われず、第4次安倍内閣の閣僚も所信を語らない異例な事態となることから、社民党はじめ野党が強く申し入れ、本日になってようやく12月9日までの会期39日間で合意した。国会をないがしろにしようとする安倍内閣の姿勢は断じて許されない。

3.今回、暴言・妄言を繰り返す麻生副総理や国会軽視発言を行った江崎大臣、存立危機事態を勝手に拡大解釈する小野寺防衛相が「仕事人」として再任された。新閣僚の資質や安倍首相の任命責任をしっかり追及していく。また、会計検査院の検査報告ではごみ撤去費用の名目で値引きされた金額が数億円過大だったとの指摘がなされるとの報道もあり、10日には大学設置・学校法人審議会で結論が出る見込みであるなど、「モリカケ」問題も徹底的に追及する。安倍首相が総選挙の争点として持ち出した北朝鮮情勢への対応、消費税増税分の使途変更、教育の無償化も国会の場でただしていく。安倍政権の外交姿勢や経済政策、「働き方改革」、2017年度補正予算の必要性や内容、2018年度税制改正及び予算編成、核兵器禁止条約への対応などについても問われている。こうした山積する課題に対し、社民党は国民生活最優先の立場で論戦に挑んでいく。
4.しかし安倍政権はよほど質問されたくないのか、野党の質疑時間の短縮を提案してきた。このことは、自民党が野党時代に質問時間の配分増を提案した経緯に逆行する。そもそも与党議員は、部会や政調で法案や予算の原案に対し質問や修正を行う事前審査が可能であることから、委員会では野党に傾斜配分する慣行ができた。実際、国会における与党の政府への質疑はほとんど形骸化している。野党こそが質疑を通して政策の問題点や閣僚の不祥事をあぶり出す役割を担っており、国会審議では、野党側からの多様な意見を検討することで、より幅広い国民に配慮した政策を打ち出すことができる。野党の質疑時間の短縮は、政権や行政に対する国会のチェックや追及の機能を低下させることになる。また、少数会派の発言権を封殺することにつながる。質問時間増を言う前に、昨年末の臨時国会で、IR法案を推進する自民党の谷川弥一議員が質問時間をもてあまし、般若心経を唱えて解説してみせたことを反省すべきである。仮に慣行を見直したいのであれば、各党の発言時間を均等にし、フリートーキングを認めるなど、質疑時間を各党に割り当てている慣行自体を廃止すべきである。

5.安倍政権は、「みそぎが終わった」、「国民の信を得た」と言わんばかりに、悪法の成立や国民を苦しめる消費税増税に突き進むとともに、自民党改憲案の提出など、平和憲法そのものに手を着け、暴走のアクセルをさらに加速することが懸念される。しかし、世論調査では、安倍政権に対する不支持が支持よりも多数となっており、国民・有権者の思いと選挙結果は大きくねじれている。小選挙区で議席の75%を占める自民党は、得票率では48%にすぎず、「大勝」は、野党の分断と小選挙区制の弊害によるものである。社民党は、「日本国憲法」の理念や条文を活かして、一人ひとりのいのちや暮らしが大切にされる社会の実現に向け全力を傾注する。そしてアベ政治の暴走を止め、安倍政権による改憲を阻止するため、院内外でのリベラル勢力や市民連合をはじめとする皆さんとの連携・共闘をさらに進めていく。
以上
産経ニュース 2017.11.2 00:07

【第4次安倍政権】
自民“魔の3回生”失態 首相指名選挙で自分の名前書き忘れ無効
【第4次安倍政権発足】 1日の衆院本会議で行われた首相指名選挙で、自民党の渡辺孝一衆院議員が投じた1票が無効となった。
衆院事務局によると、投票用紙に自身の氏名を書き忘れ、無効となった。渡辺氏らは不祥事が続発した平成24年初当選の「魔の2回生」と呼ばれ、渡辺氏は今回3回連続で比例北海道の名簿上位で当選していた。
 本会議では議長指名選挙でも無効票が1票あった。無効票は「大島」としか書かれておらず、希望の党の大島敦幹事長ら複数の「大島」姓の議員がいたため慣例で無効となった。
 議長指名選挙では、副議長に就いた立憲民主党の赤松広隆氏にも1票が投じられた。各派代表による事前の協議では議長に大島理森氏、副議長に赤松氏を選出することで一致していた。
(写真:つのだよしお/アフロ)

安倍首相は、かみ合わない返答をいつまで続けるのか―第4次安倍内閣発足の記者会見から 「上西充子 | 法政大学キャリアデザイン学部教授 11/2(木) 11:44」

 与野党の質疑時間の配分をめぐる問題は、いまだ決着せず
 当初8日間の開催が予定されていた特別国会は12月9日までの39日間が確保されることとなった。しかし、与野党の質疑時間の配分をめぐる問題は、まだ決着していない。
 この問題をめぐっては下記の東京新聞の記事が各党の見解を一覧表つきでまとめており、わかりやすい。

●「民主主義の履き違えだ」 野党の質疑 短縮批判続出
東京新聞2017年10月31日 朝刊より(抜粋)


 同日(引用者注:30日)夕に開かれた各派協議会では、立憲民主党の辻元清美国対委員長が野党の質問時間削減に関し、説明を要求。安倍晋三首相の発言を引き合いに「謙虚な姿勢と言いながら、最初(に行うの)が野党の質問時間を削ることか。民主主義を履き違えている」と、与党の対応を強く非難した。
 これに対し、自民党の石田真敏国対筆頭副委員長は、与党の質問時間の確保について「若い議員から要望がある。有権者からも『なぜ質問しないのか』と言われる」と強調したが、希望の党の笠浩史(りゅうひろふみ)国対委員長は、民主党政権時代に自民党が野党の質問時間を増やすよう提案したことに触れて「とんでもない話だ」と反発。民進党議員による「無所属の会」や共産党も同調した。日本維新の会は、強引な国会運営をしないようくぎを刺した。

 ここで自民党の石田真敏国対筆頭副委員長が「若い議員から要望がある」と語っているが、前回の筆者の記事にも書いたように、10月27日に安倍首相は萩生田光一幹事長代行に対し、国会での野党の質疑時間を与党よりも大幅に多くする慣例について、見直すよう指示している。


安倍晋三首相(自民党総裁)は27日、首相官邸で萩生田光一幹事長代行と会い、国会での野党の質疑時間を与党よりも大幅に多くする慣例について、見直すよう指示した。衆院選での自民党圧勝を踏まえ「我々の発言内容にも国民が注目している。そういう機会はきちんと確保していく努力を党にやってほしい」と語った。萩生田氏が明らかにした。
出典:日本経済新聞2017年10月27日


 同日の10月27日に自民党の若手議員が、「質問に立つ機会が限られるとして、党国会対策委員会に与党の持ち時間を拡大するように要望した」との報道もあるが、同じ27日の安倍首相の指示と若手議員の要望の、どちらが自民党内で重みをもつかは、言うまでもないだろう。

 安倍首相の要請を受けてのことだろうが、ふだんは「国会のことは国会でお決めになること」と返答を避ける菅官房長官も、27日の記者会見と同様に30日の記者会見でも、「各会派の議席数に応じた質問時間の配分は、国民からすればもっともな意見だ」との見解を繰り返して語っている(上記、東京新聞記事参照)。

 しかし「国民からすればもっともな意見だ」という見解は、まったく説得力を持たない。立憲民主党の辻本清美・国対委員長は自身のブログで下記の通り語っており、各種報道もその見解を支持している。

●野党の質問時間縮小を、審議時間確保の交換条件にしてはならない | 活動ブログ | 辻元清美WEB(2017年10月31日)より(抜粋)

法律は時に国民の生活を縛るものです。
だからこそ野党が十分な質疑時間の中でチェックをおこない、政府与党が懐深く、説得力をもって説明をすることで、法案の意義や正当性を国民に知らせることができるのです。

したがって、テレビに映りたいからなどという理由で野党の質疑時間を短くするという行為は、政府与党自ら、国民の信頼を得る機会を放棄することにつながりかねません。
私はそれを、一年生議員のときに自民党の先輩方から学びました。
議会制民主主義をないがしろにすることは絶対に許されません。
ひきつづき、十分な審議の場を強く要求していきます。


みずからの要請への批判の声に対し見解を記者会見で問われた安倍首相は、かみ合わない返答

 そのような状況の中で昨日(11月1日)、第4次安倍内閣が発足し、夜に安倍首相が記者会見に臨んだ。

 その記者会見で、2番目に質問に立った東京新聞の記者が、この質疑時間の問題を次のように取り上げた。


(記者)
 東京新聞の篠ヶ崎と申します。
 国会運営についてお尋ねします。自民党は現在、野党の質問時間を減らして与党の質問時間を延ばすことを検討していらっしゃいます。総理も27日に萩生田幹事長代行に対して、しっかり我々の機会も、しっかり機会を確保していこうと与野党内での調整を要請していらっしゃいます。
 与党が一定程度の質問をすることは当然かと思いますが、野党側からは、与党は事前審査をしていることなどから、野党の質問時間が長いのは当然であるとか、森友問題・加計問題を念頭に、野党の質問時間が短くなれば、政府に対する国会のチェック機能が落ちるのではないかといった批判も出ています。総理はこうした批判について、どのようにお考えになりますでしょうか。
出所:平成29年11月1日安倍内閣総理大臣記者会見



 この問いかけに対する安倍首相の返答は下記の通りである。まったくかみ合っていない。


(安倍総理)
 この問題については、確か、まず、最初に自民党の、我が党の若手議員から、そういう声が上がったと承知をしております。5年前の政権奪還時に初当選した我が党の議員が、今回の総選挙においても約80名以上当選することができたわけであります。
 3度にわたって数万票、多い方は10万票を超えているわけでありますが、3度にわたって数万票以上の票を獲得し、そして、負託を受けた。その責任の重さを胸に刻み、そして、また台風が迫る中においても投票所に足を運んでいただいた方々、言わば私たちの思いをあなたに託すよという思いで投票所に足を運んでいただいた方々に対して、その負託、そしてその責任の重さをしっかりと胸に刻んでいかなければならないと思います。その皆さんの期待にしっかりと応えていくことは、議員としては当然のことであろうと、このように思います。与党の中においても、また、同時に国会の中においても、全力を尽くして国会議員としての職責を果たしてもらいたいと思います。
 いずれにせよ、質問時間の配分については、国会がお決めになることであります。総理大臣として私からコメントすることは差し控えたいと思います。
出所:平成29年11月1日安倍内閣総理大臣記者会見



 結局、かみあった返答は、「質問時間の配分については、国会がお決めになることであります。総理大臣として私からコメントすることは差し控えたいと思います」の一言だけだ。その前の長々とした説明は、記者の問いかけに対するかみあった返答には、全くなっていない。

 安倍首相がみずから27日に萩生田幹事長代行に対して、与野党内での調整を要請していたことを記者が指摘しているにもかかわらず、安倍首相は「この問題については、確か、まず、最初に自民党の、我が党の若手議員から、そういう声が上がったと承知をしております」と、みずからの関与については触れず、あたかも若手議員からの要望だけに与党が対応しているかのように話をゆがめている。

 また「与党は事前審査をしていることなどから、野党の質問時間が長いのは当然である」「野党の質問時間が短くなれば、政府に対する国会のチェック機能が落ちるのではないか」と、野党側の批判の論点を記者が明示して見解を問うているにもかかわらず、それらの論点に全く触れていない。


必要なのは「丁寧」な説明ではなく、「かみあった」説明

 このような「かみあわない返答」は、安倍首相の常套手段だ。問いかけに対し、かみあわない説明を長々と行うことによって時間を費やす。森友・加計問題をめぐる選挙中の党首討論でも見られた光景であり、「働き方改革」関連法案を一括法案として通すつもりかと立憲民主党・枝野代表が党首討論で問いかけた際も、同じように話をそらして時間を費やしたあげく、結局返答しなかった。

●長時間労働是正と抜け穴の拡大を同時に目指す「働き方改革」一括法案、枝野代表の問いに安倍首相は答えず(上西充子) - Y!ニュース(2017年10月8日)

 このような「かみあわない返答」「かみあわない答弁」が繰り返されるなら、国会の会期が39日間確保されても、どこまで実質的な審議が行えるのか、疑わしい。
 このような安倍首相の姿勢に対しては、今日の各紙報道でも意見がついている。

●(社説)安倍新内閣 謙虚というなら行動で:朝日新聞(2017年11月2日)より(抜粋)

 国会での野党の質問時間を削ろうとする動きも続く。実現すれば、行政府をチェックし、疑惑をただす立法府の機能が弱まる。数の横暴にほかならない。
 森友・加計学園の問題への野党の追及を何とかかわしたい。そんな狙いもうかがえる。
 だがいま、首相がなすべきことはそんなことではない。国民に約束した「謙虚」を、具体的な行動で示すことである。
 国会での野党との議論に、真正面から臨む。当たり前のことが第一歩になる。
 質問をはぐらかしたり、自らの言い分を一方的に主張したりするのはもうやめる。
 最後は多数決で結論を出すにしても、少数派の意見にも丁寧に耳を傾け、合意を探るプロセスを大事にする。

●「丁寧な国会運営」会期だけでなく中身も(日本経済新聞社説 2017年11月2日)より(抜粋)

 国会の質疑のあり方にはさまざまな意見があろうが、民主党政権時代の野党・自民党はそれまでよりも野党への割り振りを増やすよう求め、実現させた。与野党が入れ替わると言い分が変わるのは、ご都合主義というものだ。
 与党議員が続々と登場し、政府にエールばかり送る。そんな国会審議が国政に資するだろうか。自民党も宣伝の場がほしいのであれば、与野党が対等な立場で主張をぶつけ合う党首討論を頻繁に開くなどの手があるはずだ。

 しかし「謙虚に」「丁寧に」と求めるだけでは、状況は変わらない可能性が高い。これまでも安倍首相は「謙虚に」「丁寧に」と繰り返しており、時間をかけて丁寧な口調で説明することによって、「謙虚」で「丁寧」な姿勢を取っているかのように見せ続けているからだ。

 上述の記者会見でのやりとりについて、今朝(2日)の朝日新聞は次のように伝えている。


首相は1日の記者会見で、質問時間の削減について問われたが、「我が党の若手議員から、そういう声があがったと承知している。総理大臣としてコメントすることは差し控えたい」と述べるにとどめた。
出典:朝日新聞2017年11月2日



 要約としては間違いではないが、このように要約してしまうと、質問に対して誠実にかみあった返答を行わず、いたずらに時間を費やす安倍首相の返答の仕方の不誠実さは、十分には伝わらない。

 問いかけに対して「かみあった」返答を行わないこと、問いかけとは違う話を延々と語ること、それは質疑の時間が限られた国会の場においては、特に問題となる。この姿勢を安倍首相や大臣らが続けるならば、中身のある質疑を期待することは難しい。

 必要なのは「丁寧」な説明ではなく「かみあった説明」「かみあった答弁」であること、にもかかわらず「かみあった」簡潔な答弁を安倍首相は戦略的に避けていること、その点を報道各社はもっと具体的に問題にしていただきたい。


上西充子 法政大学キャリアデザイン学部教授

1965年生まれ。日本労働研究機構 (現:労働政策研究・研修機構)研究員を経て、2003年から法政大学キャリアデザイン学部教員。共著に『大学のキャリア支援』『就職活動から一人前の組織人まで』など。日経カレッジカフェに「ブラック企業との向き合い方」20回連載(2016年)。2017年3月に石田眞・浅倉むつ子との共著『大学生のためのアルバイト・就活トラブルQ&A』(旬報社)を刊行。

☆年金を食い潰した 20匹のシロアリ達☆ 年金資金「株運用」に重点…129兆円は博打に消えるのか
(1)住宅金融公庫
 23兆4518億円
(2)地方自治体
 17兆5000億円
(3)年金資金運用基金  10兆6150億円
(4)特別会計
 10兆6000億円
(5)日本政策投資銀行  4兆3490億円
(6)国際協力銀行
 3兆9683億円
(7)都市基盤公団
 3兆9017億円
(8)日本道路公団
 3兆5212億円
(9)国民生活金融公庫
 2兆7982億円
(10)農林漁業金融公庫
 1兆823億円
(11)福祉医療機構
 9800億円
(12)中小企業金融公庫
 8478億円
(13)首都高速道路公団
 6196億円
(14)阪神高速道路公団
 5292億円
(15)沖縄復興開発金融公庫 4660億円 
(16)鉄道建設、運輸整備機構 3158億円
(17)本州四国連絡橋公団 3052億円
(18)日本育英会
 2871億円
(19)電源開発
 2795億円
(20)石油公団
 1431億円


(2002年当時 日医総研調べによる)。勿論これらの特殊法人がすぐに倒産し、年金財政に穴があく訳ではありません。問題は寧ろ、これらの特殊法人は特殊法人故に決して倒産しないことにあります。
つまり、これらの不良債権は税金で穴埋めするしかなく、今後いくら損失を膨らませようとも、流用した年金積立金の返済 = 増税 という図式にならざるを得ないのです。
更に恐ろしいのはこのデータはもう10年も昔のもので、それから更に損失は拡大しているのは確実だということです。
一時期話題になったグリーンピア事業に投じられた数千億円などは、まだかわいいもので、運用自体も株式投資の失敗などで23年度第二四半期だけで3兆7326億円の損失を出しています。
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 公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が4日、管理運用方針を変更し、積立金を自ら運用する「インハウス運用(自家運用)」を始めると発表した。GPIFはこれまで自ら運用したことはない。シロートに大切な年金資金の運用を任せることになる。
「20%というのも高すぎるハードルではないかもしれない」――。GPIF運用委員長の米沢康博早大教授は日経新聞の取材に対し、運用資産の構成比率について国内株式の引き上げに前向きな姿勢を示したという。

 厚労省が所管するGPIFは、厚生年金と国民年金の積立金で約129兆円を持つ。公的年金の運用団体としては米国最大の「カルパース(カリフォルニア州職員退職年金基金)」が有名だが、運用資金は30兆円ほど。GPIFがいかに莫大なカネを管理、運用しているかが分かる。
 運用状況(昨年12月末)は国内債券が55%、国内株式が17%、外国株式が15%――となっているが、GPIFはこのうち、国内株式を2割以上に引き上げるとみられている。

「GPIFが1%引き上げれば、国内市場に流れるカネはざっと1兆円。仮に2割台まで引き上げれば、3兆~5兆円が動く。日経平均は跳ね上がるでしょう」(株式ジャーナリスト)
 株価が政権支持率に直結する安倍政権は大喜びだろう。しかし、大儲けする時もあるが、大損する時もあるのが株だ。いくら将来の年金積立金を殖やす目的とはいえ、国民から集めた公的資金をこれ以上、「博打(ばくち)」に投じていいのか。しかも今後はプロに任せず、自家運用するというから余計に不安になってくる。

 今は堅調な国内市場も未来永劫、株価が上がり続けるワケではない。投じた資金が巨額であるほど損失は莫大になる。そうなった時、誰が責任を取るのか。
「米国は年金積立金を株で運用していません。それだけ慎重、堅実なのです」(年金行政に詳しいジャーナリストの北沢栄氏)

 経済ジャーナリストの町田徹氏もこう言う。
「GPIFはまず、どういう趣旨、意図で国内株式を引き上げるのかを説明するべきでしょう。運用バランスなどを考えず、仮に安倍政権を“買い支え”するのが目的だとすれば、国民の理解は当然、得られないと思います」
 百戦錬磨のハゲタカ外資ファンドに振り回され、年金積立金は大損し、彼らだけがウハウハなんて事態も十分に考えられる。余計なことをせずに国民にカネを返した方がよっぽどいい。

日刊ゲンダイ(2014年6月6日)
年金無駄遣い関連ツイート
<旧社保庁、年金流用の総額は6兆7878億円(明るみに出た分)> 厚生年金と国民年金の保険料のうち年金給付以外に使われた「流用額」。1952―2007年度の累計で6兆7878億円に上り、80年代はグリーンピアなどの建設に年間1000億円以上が投入されたこともあった。(社保庁資料)

<許すな!年金シロアリ役人 天下り理事 酒池肉林の実態> AIJ事件で明らかになった厚生年金基金のデタラメ実態。ド素人の社保庁OB、646人が天下りしていたことで大騒ぎだが、甘い汁を吸っているシロアリは、社保庁OBだけじゃない。日刊ゲンダイ

<年金無駄遣い:調べれば当時の責任者は分かる> 遡及して彼らの資産を没収するのも良かろう。他人の金で無駄遣いした人間をのうのうと養っておく道理は無い。当然、これまで流用された経費については職員から全額返還させるべきである。

<年金無駄遣い 最大の戦犯は近藤元次官> 繰り上げ償還で4兆4千億円の莫大な借金のツケを国民の金で支払わせた。グリーンビアと年金住宅融資で既に1兆3千億円の穴を空けてしまっているが、その責任も全くとることなく任期満了で円満退職。
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LastUpdate 2018/7/16
(全録) 全国戦没者追悼式 天皇陛下が お言葉を述べられる 2016/08/16


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北大工学部・情報工学科 計算機室にて

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近況報告

■「母が特養に移転」
母は病院にいた頃より、日増しに元気を取り戻し、現在は正常な会話ができるようになりました。


■「文章を読めない人」私自身も文章が読めない部類に入るのかもしれませんが、ある程度は、相手の文章から、その気持ちを読むことができると思っています。

2018/7/7 更新
 GO
安倍首相 本当に無知だった!
 よくもまあ、この程度の知識で「改憲」を掲げられたものだ。
 大新聞テレビは、ほとんど報じていないが、安倍首相の国会答弁があまりにもヒドいとネット上で話題になっている。
 3月29日の参院予算委員会。民主党の小西洋之議員(41)から憲法論議を挑まれた安倍首相は、一言も答えられず醜態をさらしたのだ。

 小西議員は、まず憲法13条について質問。13条は〈個人の尊重〉を記した憲法の柱だ。ところが、首相は13条について知らなかったらしい。素直に「知りません」と答えればいいものを、悔し紛れに「クイズのような質問は生産的じゃない」「子供っぽいことは、やめましょうよ」と抗議する始末。

 さらに小西議員が「憲法学者の芦部信喜、高橋和之、佐藤幸治をご存じですか」と聞くと、「私は憲法学の権威でもございませんし、学生だったこともございませんので、存じておりません」と開き直ったのだ。

 しかし、3人は日本を代表する憲法学者である。普通のサラリーマンは知らなくても恥ずかしくないが、総理として「改憲」を訴えながら「大御所」の名前をひとりも知らないとは信じがたい。憲法を勉強していないのか。

 さすがにネット上では、「経済学をやりながらケインズを知らないと同じだ」といった声が飛びかっている。憲法学者の金子勝・立正大教授が言う。

憲法を勉強する学生なら3人の名前を知っていて当然です。東大教授だった芦部信喜先生の著書『憲法』(岩波書店)は、大学の憲法学の教科書としても使われています。安倍首相は憲法を勉強していないから、無責任に改憲を掲げられるのでしょう

 自民党の中堅議員が言う。
安倍首相の母校である成蹊大法学部をバカにするわけではありませんが、正直、安倍首相は、あまり優秀ではない。憲法も経済もほとんど理解していないでしょう。アベノミクスなどともてはやされているが、経済も本当はチンプンカンプンのはずです

 こんな男が「政治は結果だ」と威張りちらしているのだから、日本の政治は末期的だ。
ゲンダイネット
 
嘘つきの世界
 橋下徹の正体
日本の頭脳 世界も驚く名言集
 
反TPP決議 全国町村会大会  (2012年 11月22日)
 全国931の町村長でつくる全国町村会は21日、東京都内で全国大会を開き、TPP参加に反対することなどを柱とした決議を全会一致で採択した。TPPでは例外なく関税や規制が撤廃させられるとして「地域の基幹産業である農林漁業だけでなく、地域経済・社会の崩壊を招く」との懸念をあらためて表明した。
日本農業新聞
ISD条項 投資家対国家の 紛争解決
投資家対国家の紛争解決 (Investor State Dispute Settlement、ISDS) 条項(以下「ISDS条項」という。)
 とは、当該条項により保護される投資家[1]に対し、外国政府に協定に違反する行為があった場合の問題解決手段として[2]、国際法上の自らの権利として外国政府を相手方とする紛争解決の手続を開始する権利を与えるために、国際取引に関する条約に置かれる条項である。ISD条項と略される場合もある。

ISDS条項の性質
 伝統的に、国際法上の紛争解決手続は国家間の紛争との関連で問題になるものだった。慣習国際法の下では、外国投資家は、紛争が生じた場合、問題となっている国の国内裁定機関や裁判所においてその解決を図る必要がある[4][5]
 だが、現時点で2000を超える二国間投資協定(英語版)(BIT)が存在しているところ、このような投資協定や、経済連携協定により、外国投資家は当該協定違反を理由とした国家に対する請求を直接的に行うことが可能とされている[6]。重要な例として、北米自由貿易協定(NAFTA)第11章がある。NAFTA第11章は、
 NAFTAの一当事国(カナダ、アメリカ合衆国、メキシコ)の投資家に対して、他のNAFTA当事国を相手方とする請求を国際的な仲裁廷に直接持ち込むことを認めている。
 NAFTA第1121条は、国内の救済規定に基づく権利の放棄について定めており、この規定に従うと、国際仲裁に請求を付託するためには、投資家(及びその関連会社)は、国内救済手続による救済を受ける権利を放棄しなければならない[7]
 翻っていえば、投資家としては、第11章に基づく請求を行う前提として、国内裁判所における裁判手続を経ることを要しないのである[8]。投資家は、NAFTA当事国を相手方として、国際連合国際商取引法委員会(UNICITRAL)仲裁規則又は投資紛争解決国際センター(英語版)(ICSID)に係る追加的な制度についての規則に基づき、仲裁を申し立てることができる。
 William S. Dodge.は、先進国間で締結される投資協定について考えるにあたっては、先進国・途上国間の場合とは異なる考慮が必要としている[9]
 NAFTA第11章は、先進国間において上記のような請求を認めた初のISDS条項であったため、アメリカ合衆国とカナダ双方にとって混乱を引き起こす原因となっている[10]
全部読む>
ウィキペディア
 
 安晋会
国会で、 小嶋進 ヒューザー社長(当時)が自分は「安晋会」の会員で、「安晋会」会長の紹介で安倍の政策秘書を紹介してもらい、「耐震偽装問題」に関して国土交通省への対応を働きかけてもらったことを証人喚問で認めたことで、その存在が知られることになった。この私設後援会の代表はかつてはバブル景気の際に自己破産したデベロッパー会社会長であり、建設・不動産業者を中心とした「UDI経営者連合会」という政治団体の理事長の杉山敏隆(ヒューザーのウェブサイトを運営していたゴールネット株式会社会長(息子の杉山剛太が社長))で、副会長は APAホテル会長の元谷外志雄(イーホームズの藤田東吾社長がAPAホテルの耐震偽装の告発した直訴状を安倍晋三に直接手渡そうとしたが追い返された後にその偽装が発覚した)である。
また、 耐震偽装事件とも関連があるとの説もあり、ライブドア事件の最中に不審死を遂げたエイチ・エス証券副社長であった野口英昭が理事(経理)になっていたことが判明したことなどから、「安晋会」は安倍の秘密後援会であり、安倍は耐震偽装問題に関して、業者の利益のために国土交通省に働きかけたのではないかなどの疑惑が出た。安倍は記者会見や国会で小嶋社長またヒューザー社とは一切関係がなく、国交省に対する働きかけは一切していないと明言し、国会では小嶋社長の証言の多くに嘘があると述べた。そして「『安晋会』は後援会とか政治団体ではなく、自分や自分の事務所が管理をしている団体ではない」、「慶應義塾大学の同窓生たちの親睦会で、自分が招待された際に自分の名前をとって『安晋会』と命名した」と説明した。
Wikipedia
安晋会
(あんしんかい)は、政治家の安倍晋三元首相の後援会。
会長は吉村文吾AIG株式会社代表取締役会長、代表幹事は杉山敏隆ゴールネット株式会社代表取締役社長が務める。
会員
元谷外志雄 アパグループ代表、小松基地(第6航空団)友の会会長。同社の広報誌には、自らCMにも登場するアパホテルの元谷芙美子社長らと安倍首相がワインを飲む写真が掲載されている。

前田利幸 前田興産代表取締役社長
澤田秀雄 エイチ・エス証券株式会社代表取締役社長
小嶋進 ヒューザー代表取締役社長。耐震偽装事件を引き起こした。

その他にも多数の会員が居り、新興市場で財をなした若手財界人が多い。安倍晋三は「『安晋会』は後援会とか政治団体ではなく、自分や自分の事務所が管理をしている団体ではない」、「慶應義塾大学の同窓生たちの親睦会で、自分が招待された際に自分の名前をとって『安晋会』と命名した」と説明している。

安晋会
 
安倍晋三
内閣総理大臣/自民党衆議院議員/安倍晋太郎次男/
妻・安倍昭恵は第5代森永製菓社長の娘、夫妻に子供はいない。
安倍晋太郎
自民党衆議院議員・幹事長、通産相・外相等を歴任/
父は、衆議院議員・安倍寛、妻・洋子は岸信介の娘/
総理総裁の座を目前に病に倒れる。
安倍寛
衆議院議員(日本進歩党)/晋太郎の父。昭和3年普通選挙法による初の総選挙に立候補するが落選。肺結核とカリエスで養生中の体で、8年山口県の日置村(現・油谷町)村長となる。
農村塾を開設し、青年たちのための学ぶ場をつくり「今松陰」と呼ばれた。
10年には村長のまま県議に担ぎ出され当選。
12年4月の総選挙に無所属で出馬し、日置村の98%もの票を集め、
三木武夫らとともに初当選を果たし衆議院議員。
17年4月には東条英機内閣が押し進めたいわゆる翼賛選挙が行われ、軍閥主義に対する批判の表現として、無所属・非推薦で出たにもかかわらず当選。
昭和20年11月、273名の同士と日本進歩党を結成。21年1月、心臓麻痺で急死。
岸信介
首相(S32.2~35.7)/晋三の祖父/旧姓・佐藤/
’20年農商務省に入り、商工官僚として頭角を現す。
’36年満州国総務部次長を経て’39年商工次官。東条内閣商工相、同省の軍需省への改組後は東条軍需相の下で国務相・軍需次官を務めた。
戦後は、A級戦犯容疑者として服役したが不起訴となり’48年釈放。
’52年追放解除後は反吉田保守勢力の糾合に尽力、日本民主党幹事長、保守合同後の自民党初代幹事長を務めた。石橋湛山首相の病気辞任で首相就任、二次にわたり組閣。
日米安保条約の改正を推し進め、新安保条約の国会承認後、総辞職。
それ以後も自民党タカ派の長老として隠然たる勢力を振るった。
佐藤栄作
首相(S39.11~47.7)、ノーベル平和賞受賞者/晋三の大叔父/
妻・寛子は、佐藤本家のいとこであり、元外相・松岡洋右の姪/
吉田茂に見込まれ、国会の議席なしに第二次吉田内閣で官房長官に大抜擢。
池田勇人とともに“吉田学校の優等生”と称された。
64年池田首相の病気引退ののち、組閣。以後7年8ヵ月にわたり政権を担当。
72年5月、沖縄返還実現を最後に退陣。
首相在任中の「非核三原則」などで74年ノーベル平和賞受賞。
安倍晋三家系図
 
【週刊文春】
自民・安倍総裁に対し 支持議員から高まる懸念
「とにかく軽い」「ブログで余裕を見せても逆に自信のなさが透けて見える」
 「これほど論戦がやりやすい楽な国会はないですね。だって政策以前に『総理、嘘をつくのは人間として どうなんですか』と言えばいい」
 最近とにかく上機嫌なのが、自民党の安倍晋三総裁である。党の最新の情勢調査で「自公で過半数獲得」という結果も出て、 順風満帆に見える安倍氏だが、支持議員の間には、政権を投げ出した5年前と同じ懸念の声が広がっている。
「とにかく“軽い”。ワイドショーでも声がかかるとすぐ出てしまう」(中堅議員) この議員に言わせると、安倍氏は「批判に過敏で、すぐ反論したがる」という。
 民主党が次期総選挙に向けて“中道”路線を打ち出すと、自身のフェイスブックで「『自分の信念も主張も無い人達』の事です。 堕落した精神の、ひたすら大衆に媚びる姿がそこにあります」とこきおろした。
 これに激怒した民主党の仙谷由人副代表が公開討論を申し入れると、安倍氏が「フェイスブック上で」と返信。
 安倍氏はここのところ、フェイスブックでの発信に力を入れており、登録読者は約8万8000人。今回の対応は、 その宣伝とも言われるが、自民党職員が嘆く。
「落ち目の民主党の一議員に、こちらの大将が出ていく必要はないのに……」  さらに周囲を驚かせたのが、フェイスブックに書き込まれた顔文字(^O^)だった。総裁就任直後にも、高額カツカレーが話題になると、 〈一部のマスコミから例によって、様々な非難の嵐にさらされています。
 謙虚に受け止めつつも、出陣式の日のカツカレーまで 批判されると戸惑いを覚えます(笑)〉と、(笑)付きで反論。
「反論する時に、やたら笑顔を見せたり、ブログなどだと(笑)を入れて余裕を見せようとして、逆に自信のなさが透けて 見えてしまう。総理ともなれば、批判されるのも仕事なんだから軽挙妄動せず、ドンと構えてほしい」
(同前) 2012年11月15日
安倍晋三氏の器量
 世間では安倍晋三内閣官房長官が「次期総理最有力候補」と目されているようです。
 それもブッちぎりの大優勢で、対抗馬とて見当たらぬ状況なのだとか。自民党内からも安倍氏の「一人勝ち」を憂慮する声が聞こえてくるほどです。
 はて? 面妖な・・・。安倍晋三さんってそんなに優秀な方なのですかね?

 長期にわたる経済の停滞、膨れ上がる一方の財政赤字、急速に進行する「少子高齢化」、60年以上にもおよぶ「在日米軍」の駐留、そのアメリカの常軌を逸した世界戦略、隣国中国の大国化・・・。国内外ともに難問山積。
 こんな「国難」の時期に日本という大国の舵取りをまかせられる器量の持ち主なのでしょうか?
 そもそも政治家としての安倍晋三氏にどのような功績があるのか? これがさっぱり分からない。
 「中国や北朝鮮に対する強硬な姿勢が好感を得ている」などと報道されているようではありますが、さてその強硬姿勢がどのような政治的利益を生んだのでしょうか?
(言うまでもなく政治は「結果」であります)
 当選回数はわずかに5回。官房副長官・自由民主党幹事長・同幹事長代理・官房長官等の要職を歴任してはいますが、これはどう見ても小泉首相による「情実人事」。安倍氏が飛びぬけた能力の持ち主であるがゆえに抜擢されたとは、とても思えないのです。
 さらには世界的に悪名を轟かせるカルト集団「世界基督教統一神霊協会(統一協会)」が主催する「合同結婚式(多数の男女が集団で、教祖が一方的に決めた相手と結婚する)」に祝電を打ってしまう脇の甘さはどうでしょう。
 なにしろ統一協会教祖の文鮮明は信者に天皇陛下の扮装をさせておのれの前で拝跪(はいき)させるという究極の反日野郎です。 この事実は月刊誌『文藝春秋』の1984年(昭和59年)07月号で、統一協会元幹部の告発により明らかにされています。
 ちなみに告発者のF氏は雑誌発売直後に何者かに刃物でメッタ刺しにされましたが、かろうじて命はとりとめました(参考記事→「統一協会の醜悪な儀式」)。
 そのほかにも二束三文の多宝塔や壺などを高額で売りつける詐欺まがいの「霊感商法」、若年の信者を家族から離反させる「洗脳」、統一協会に入信して行方不明になっている日本人女性が6500人に上るなど日本の社会に多大な被害を与え続けてきたのが統一協会なのです。
 日本の保守政治家であるはずの安倍晋三氏なら、とっくの昔に統一協会とのかかわりを絶って当然ではありませんか? 祖父の岸信介氏、父親の安倍晋太郎氏も統一協会との深い関係を噂されていたようですが、先述のように1984年の時点で統一協会の反社会性(および反日的性格)は明白になっていたのですから。 結局のところ「安倍ちゃん」は属国日本の親分である「アメリカ様」にとって「もっとも都合がいい日本人」なのでしょうね。
 これが私なりの結論です。だからこそ日本を挙げての洗脳としか思えない「安倍キャンペーン」が繰り広げられているのでしょう。 そんな安倍氏を支持している政治家たちも「国益(国民の利益)」をないがしろにして「アメリカ様」におべっかを使う買弁政治屋にしか見えません。
 我が祖国日本は買弁政治家および買弁官僚にハイジャックされてしまった・・・。「愛国心」とは無縁だと思っていた私ですが、どうしようもないほどの怒りが自分の中に育ちつつあるのを感じています。
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喜八ログ

 
 
安倍総理待望論の 奇怪
※【2006年6月の時点】
 安倍晋三内閣官房長官(当時)は、長年にわたり「将来の総理総裁候補」と言われ続け、ついには「次期総理の大本命」と目されるまでになりました。
 共同通信社が実施した全国電話世論調査では、次期首相にふさわしい人として安倍晋三氏が「45.6%」でトップ。2位福田康夫氏の「24.3%」に「21.3」ポイントもの大差をつけています。  けれども、私(喜八)は不思議でなりません。安倍氏にどういう政治的業績があるのか? さっぱり分からないからです。
 安倍氏をやたらに持ち上げるマスコミ報道でも、この点はなおざりにされていますね。ただただイメージ広報(?)が垂れ流されるばかり・・・。
 公式サイトのプロフィールを見ると、恵まれた政治家人生を歩んできたことは分かります。が、国会議員として具体的に何を成し遂げてきたのかは記されていません。さらには今後なにを実現したいのかもよく分かりません。
 特筆すべき業績もビジョンも持ち合わせないように見える安倍晋三氏。そんな彼が何故これほどまでに持ち上げられるのか? 持ち上げられなくてはならないのか? まともに考えると怖くなってきます。
 アフガニスタンやイラクを見ると、力量も業績もよく分からない「怪しい」人物が大統領や首相になっています。
 はっきり言えばアメリカ合州国の圧倒的武力を背景とした「傀儡(かいらい)」でしょう。傀儡ではあるけれど、一応「国民から支持されている」という体裁はとっている。
 結局、我が国日本でもまったく同じことが行なわれているのではないかと思うのです。支配的政治勢力もマスコミも「次の総理総裁は安倍晋三」という「既定路線」を走っているようですが、その路線を決定したのは誰なのか? もっと真剣に考えられていい問題です。
 「宗主国」アメリカにとって「もっとも都合がいい日本人」が安倍晋三ではないのか。これが私の「推測」です。この推測にしたがえば、安倍政権成立後、日本はますますアメリカに蚕食され続けることが容易に想像できます。もうひとりの「都合がいい日本人」小泉政権の5年で相当やられてきた上に、さらに食われることになるのです。
 小泉純一郎氏から安倍晋三氏への政権継承。私にしてみれば「おぞましい悪夢」「亡国の道」でしかありません。なんとしてでも避けたい「未来」のひとつです。

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喜八ログ

 
 主宰者 元・北海道大学工学部 文部科学技官 石川栄一
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