【ザ・解説】 20万人犠牲の激しい地上戦 沖縄戦とは 

 6月23日は、沖縄戦の犠牲者を悼む「慰霊の日」です。1945年、沖縄では3カ月にわたる激しい地上戦で、約20万人が犠牲になりました。沖縄戦とは何だったのでしょうか
 沖縄戦(おきなわせん)とは、太平洋戦争末期の1945年(昭和20年)、沖縄諸島に上陸した米軍と日本軍との間で行われた戦いである。
アメリカ軍の作戦名はアイスバーグ作戦(英: Operation Iceberg、氷山作戦)。第二次世界大戦における日本国内での最大規模の陸戦であり、また日米最後の大規模戦闘となった。
国内唯一の地上戦と言われる事があるが、当時日本領だった南洋諸島で行われたサイパンの戦い、硫黄島の戦い、占守島の戦い、南樺太での戦闘等があるという捉え方からは誤りである。

ただ現在の日本の領土内では唯一の地上戦である。また沖縄戦は他地域の地上戦に比べ、民間人が多く参加、あるいは巻き込まれた。沖縄戦は1945年3月26日から始まり、組織的な戦闘は6月23日に終るはずが3日早く6月20日に終了した。米軍の作戦目的は本土攻略のための航空基地・補給基地の確保であり、日本軍のそれは当時想定されていた本土決戦[2]への流れの中に位置づけられる[3]。

主要な戦闘は沖縄本島で行われた。日本軍は水際迎撃を避けて、持久戦闘を基本方針として戦った。特に首里(現那覇市の一部)北方で激戦となった。沖縄諸島周辺の海上でも、神風特攻隊を中心とした日本軍航空部隊や戦艦「大和」などと、連合軍艦隊の間で戦闘が行われた。

上陸後2ヶ月経った1945年5月末に、連合軍が首里を占領した。日本軍は南部に後退したが、6月下旬までに組織的戦力を失った。掃討戦は終戦まで続き、不発弾処理は2010年現在も継続中である。使用された銃弾の数は、アメリカ軍側だけで2,716,691発。このほか、砲弾6万18発と手榴弾392,304発、ロケット弾20,359発、機関銃弾3,000万発弱が発射された[4]。

また、地形が変わるほどの激しい艦砲射撃が行われたため、この戦闘を沖縄県では鉄の雨や鉄の暴風(英:Typhoon of Steel)などと呼ぶ。[5]沖縄戦での全戦没者は20~24万人とされる。沖縄県生活福祉部援護課の1976年3月発表によると、日本側の死者・行方不明者は18万8136人で、沖縄県出身者が12万2228人、そのうち9万4000人が民間人である。

ただし、沖縄県出身者の死者15万人以上という一部研究者による推計値もある。日本側の負傷者数は不明。アメリカ軍側の死者・行方不明者は1万2520人で、負傷者7万2千人であった。

沖縄戦
あれから70年 沖縄戦写真集
沖縄戦写真集
Photo by Torikai Lab Network etc ,   Music by Eiichi Ishikawa
沖縄戦での住民集団死・集団自決と捕虜処刑
<沖縄戦> 沖縄戦とは、太平洋戦争末期の1945年,沖縄諸島に上陸した米軍と日本軍との間で行われた戦いである。3000名以上の日本軍パイロットが沖縄戦で戦死した。米軍は5万名以上の死傷者を出し、米海軍36隻が撃沈され368隻が損傷した。沖縄県生活福祉部援護課の1976年3月発表によると,日本側の死者・行方不明者は18万8136人で,沖縄県出身者が12万2228人,そのうち9万4000人が民間人である。
日本人戦没者の数((PDF)
映画 「火垂るの墓」 予告編
2012/03/12 に公開「火垂るの墓」清太14歳、節子4歳。焼け野原に、はかなく光る命がふたつ。太平洋戦­争末期。神戸に暮らす清太と節子の兄妹は、空襲で親も家も失ってしまう。親戚の家に身­をよせたものの、邪魔者扱いされた二人は、大人の力を借りずに防空壕で暮らすことを決­めた。夢見たのは、自由気ままな二人だけの暮らし。しかし幼い兄妹を待っていたものは­、想像以上に厳しくつらい日々の始まりだった・・・。
映像は、有名なエンディングシーン・・・兄が妹の亡骸を柳行李に入れて荼毘にふす。夜­になり兄と妹が座る六甲山系の山の上から現代の神戸の夜景が見える・・・作者は、どん­な意図でこのシーンを加えたのか?

平和になった 沖縄のスライド写真集です

撮影日 2002年12月1日~12月4日
撮影・編集 石川栄一

沖縄の旅
【PCU-NC・RECNA創立10周年記念特別講演会】 核なき世界への新たな挑戦―長崎からの発信―
昭和天皇と原子爆弾
 日本はポツダム宣言を受諾したが昭和天皇は玉音放送の中で「【読み下し文】敵は新に残虐なる爆弾を使用して、しきりに無辜(むこ)を殺傷し、惨害の及ぶ所、真に測るべからざるに至る。而も尚、交戦を継続せんか終(つい)に我が民族の滅亡を招来するのみならず、延て人類の文明をも破却すべし。
 斯(かく)の如くんば朕何をもってか億兆の赤子を保し、皇祖皇宗の神霊に謝せんや。是れ朕が帝国政府をして共同宣言に応ぜしむるに至れるゆえんなり。
」と原子爆弾に対する抗議を行った。
日本の核武装論
 日本の核武装論は、日本が核武装することの是非についての議論である。核武装論は、広義には核兵器を保有していない国家における安全保障政策上の核武装の是非や利得についての議論を指し、狭義には核武装賛成論を指す。核兵器保有国においては、既に保有する核兵器をどのように運用整備するかという核戦略が議論される。
鬼畜!日本の核武装論者
■ 安倍晋三(自由民主党衆議院議員、内閣総理大臣)
■ 麻生太郎(自由民主党衆議院議員、元内閣総理大臣、副総理兼財務・金融大臣)
■ 池坊保子(公明党衆議院議員)
■ 石原慎太郎(作家、元東京都知事)
■ 市村浩一郎(民主党元衆議院議員)
■ 伊藤貫(国際政治・米国金融アナリスト)
■ 井上喜一(自由民主党元衆議院議員、元内閣府特命担当大臣。故人)
■ 勝谷誠彦(コラムニスト)
■ 城内実(自由民主党衆議院議員)
■ 小池百合子(自由民主党衆議院議員、元防衛大臣、元環境大臣)


国家基本問題研究所の関係者
■ 小林よしのり(漫画家。『新・ゴーマニズム宣言SPECIAL 戦争論』では、アメリ
 カによる原爆投下を、「人類の不条理として常に何かを産み出してきた「人間の戦
 争」の可能性すら奪った罪は大きい」と批判していたが、2006年の北朝鮮の核実験
 を受けて、現在では日本の核武装を主張している。)
■ 志方俊之(帝京大学教授、元陸上自衛隊北部方面隊総監・陸将)
■ 清水幾太郎(元学習院大学教授 社会学専攻。故人)
■ 下村博文(自由民主党衆議院議員、文部科学大臣)
■ 副島隆彦(常葉学園大学 教育学部特任教授)
■ 高市早苗(自由民主党衆議院議員、総務大臣)
■ 田母神俊雄(軍事評論家、元航空幕僚長)
■ 中川八洋(筑波大学名誉教授 歴史人類学専攻)
■ 中西輝政(京都大学大学院人間・環境学研究科教授)
■ 西部邁(評論家、思想家、雑誌『表現者』顧問)
■ 西村眞悟(次世代の党衆議院議員)
■ 野田毅(自由民主党衆議院議員、元自治大臣、元国家公安委員会委員長)
■ 野田佳彦(民主党衆議院議員、元内閣総理大臣)
■ 橋下徹(弁護士、元大阪府知事、大阪市長)
■ 伴野豊(民主党衆議院議員)
■ 兵頭二十八(軍学者)
■ 平松茂雄(「沖縄と共に『自立国家日本』を再建する草の根ネットワーク」専任講
 師、国家基本問題研究所評議員)
■ 福田和也(慶應義塾大学教授、文芸評論家)
■ 古森義久
■ 水島総
■ 元谷外志雄(アパグループ代表)
■ 米沢隆(民主党元衆議院議員)
■ 和田秀樹(精神科医)
(出典)ウィキペディア
慶大名誉教授・小林節氏「安保法制懇は学識なし」 「解釈改憲は憲法ハイジャック」要約 (日刊ゲンダイ)

慶大名誉教授・小林節氏「安保法制懇は学識なし」(上)

■「スイスの憲法」 国家と国民が協力する憲法というのは無理がある。国民が国家に協力しているかどうかを判断、管理するのは権力側ですからね。

■絶対主義のひどさを経験して、市民革命が起こり、二度とこういうことが繰り返されないように憲法が生まれた。安倍首相はあまりに初歩的な知識を欠いています。

■世界中の紛争地に日の丸を立てて、突っ込んでいきたいんじゃないですか。大国と互角に渡り合いたくて。そこで死ぬのは普通の国民です。そう思うと心底、怖くなってきます。
日刊ゲンダイ記事全文


慶大名誉教授・小林節氏「解釈改憲は憲法ハイジャック」(下)
■「憲法は国家権力を縛る」 縛られる国家権力の中で一番強いのが内閣ですよ。その内閣が閣議決定で憲法解釈を変えて憲法の精神をひとひねりしようとするなんて、あり得ない。

■政治家は「信じてください」って言いますが、信じられません。権力者は信じられないから憲法があるんですよ。歴史を振り返ってごらんなさい。権力者を信じてロクなことはなかった。

■今、議論されていることはいずれも個別的自衛権を拡大して対応できるのです。集団的自衛権という大風呂敷を広げたら、原理的にはどこへでも出ていけますよ、ということになってしまう。

■「個別的自衛権を拡大する方が安全、安心」 日本の同盟国は世界中、敵だらけじゃないですか? その米国と一緒に戦うようになれば、東京で9・11が起こり得るのです。

■「砂川裁判について」 最高裁が逃げた判例で、最高裁から集団的自衛権のお墨付きを得たという理屈はおかしい。集団的自衛権の議論を見ていると、いくつものデタラメが複雑に何重にも絡み合っているので、呆れています。
日刊ゲンダイ記事全文
安倍政権による悪夢 日本は、再び国民を巻き込んで破滅の道へ! この戦争も平和のためだった <カラー 第二次世界大戦の馴れ初め#01>

公開日: 2014/03/28

真珠湾攻撃、1941年12月8日未明に開始。当時、この映像の面々 昭和天皇陛下、陸軍大将、東条英機 (とうじょうひでき) 元首相、山下奉文 (やました ともゆき) 軍司令官。日本の子供達。
アメリカ、フランクリン・ルーズベルト大統領。アメリカの軍人、ダグラス・マッカーサー 陸軍元帥。
ナチス・ドイツ、アドルフ・ヒトラー 内閣。イギリス第61代首相 ウィンストン・チャーチル。
注意!一部のシーンに、ご遺体(死体)の映像があります

第二次世界大戦の日本人戦没者の数
日本人戦没者の数((PDF)
犬死を結果した技術とシステム (PDF)

アメリカの“大東亜共栄圏”  Wayne MADSEN 2015年12月22日

 アメリカ合州国は、アメリカと、そのアジア-太平洋の同盟諸国との緊密な軍事・経済条約を作り出すのに、ファシスト大日本帝国の作戦帳から、一ページを借用して。
 大日本帝国が“大東亜共栄圏”と呼んだものの重要な標的であった中国は、東京ではなくワシントンから発するもう一つの“共栄圏”、“環太平洋戦略的経済連携協定”として知られているものによって、またしても自らが照準が定められていることに気付くこととなった。javascript:void(0);

 日本の真珠湾攻撃前の、アメリカ合州国とイギリスに対する日本の挑発的軍事行動は、アジアにおける欧米軍の防衛力を試すのが目的だった。
 ペンタゴン、特に真珠湾のアメリカ太平洋艦隊司令官スコット・スイフト大将は、今や地域の中国軍部隊に対し、同種の挑発を行っている。

 アメリカの戦略は、ファシスト大日本帝国のそれと全く同じだ。アメリカ軍用機と戦艦を利用して、南シナ海や、中国本土に隣接する他の海域の、中国海防、防空安全保障区域への侵入作戦を行っているのだ。
 皮肉にも、安倍晋三首相の軍国主義政権の下、日本は対中国作戦において、アメリカ合州国の全面的なパートナーで、日本領海、領空外の作戦で、アメリカ合州国を支援するため、海軍や他の兵力を派兵する計画を発表している。

 南シナ海に中国が保有するとして紛争になっている諸島に対する接近出撃の最接近点で、スイフトは、海軍P-8Aポセイドン哨戒機の一機に自ら搭乗していた。
 中国は、スイフトや、他のアメリカ軍パイロットの行動は、危険なほど挑発的だと述べた。
 スイフトは、中国を挑発するのに、250,000人の海軍と海兵隊要員、航空機2000機、200隻の水上艦船、43隻の潜水艦を自由に使えるのだ。これには、空軍、陸軍や沿岸警備隊を含む、太平洋地域の他のアメリカ軍兵力は含まない。

 今年12月10日、二機のアメリカ空軍B-52戦略爆撃機が、中国が領有を主張する南沙諸島の2海里内を飛行した。ペンタゴンは、出来事は“過ち”だと主張しているが、中国は説明を信じなかった。

 B-52が、中国の諸島から2海里内に侵入したのは“過ち”だったというペンタゴンのばかげた主張は、1937年12月、日本軍が、中国の揚子江警備船、アメリカのパナイ号を沈没させたのは、“大変な過ち”だったという日本の言い訳を彷彿とさせる。
 日本の説明は、日本軍ランチが、パナイ号を機銃掃射して沈没させ、日本軍飛行機が水中の生存者を機銃掃射したという説明とは、真っ向から対立する。
 日本は更に、日本が、アメリカ合州国のスタンダード石油会社所有の商船三隻に対して攻撃したのも“過ち”だったし、日本軍の飛行機が、海中で生き残っていたアメリカや他の国々の商船船員を機銃掃射したのも“過ち”だったと主張した。

 南シナ海の中国の海上防衛区域内を航行したり、飛行したりしたのが“過ち”というペンタゴンの主張は、1937年に、日本の広田弘毅外務大臣が、ワシントンにいる国務長官にした欺まん的主張と同じ位に不誠実だ。
 今年10月、アメリカのミサイル駆逐艦ラッセンが、南沙諸島から12マイル内を航行した。中国に対するアメリカの空軍、海軍による挑発の後、18.3億ドルの武器を、台湾に売るというオバマ政権は決定した。

 アメリカの決定は、アメリカ長年の同盟国、台湾と中国の関係修復を頓挫させることを狙っていた。11月、中国の習近平主席と台湾の馬英九総統、未曾有の会談がシンガポールで行われた。

 オバマ政権と、ハワイ州駐留のアメリカ軍の戦争挑発者連中は、中国という龍の目を更に棒で突っ付くことに決め、南シナ海で、更なる挑発的な作戦出撃飛行をする目的で、アメリカ海軍は、ポセイドン偵察機を、歴史的な中国・台湾間サミットの場、シンガポールに駐留させる予定だと発表した。

 スイフトや太平洋地域他のアメリカ司令官連中や、オーストラリア、日本、ニュージーランドと、フィリピンの軍当局は、これから実現するアメリカの経済-政治-軍事・環太平洋戦略協定TPP圏の参加諸国が、南シナ海と東シナ海に、アメリカと同盟諸国の強力な軍事的プレゼンスを維持すると、中国に警告した。

 フィリピン、韓国、台湾、インドネシアとタイは、TPP加盟候補だ。ペンタゴンは、日本、シンガポール、ベトナム、ブルネイ、オーストラリアとマレーシアを含む加盟諸国にアメリカ軍部隊を駐留させる権利を強化するのに、アメリカが率いるTPPを存分に活用している。

 ボルネオ島サバ州のコタキナバルに中国の海軍軍港施設を認めるというマレーシアの決定が、ブルネイとサバ州に隣接する、フィリピンのパラワン島に新基地を建設するというアメリカの計画を招いた。
 アメリカ合州国も、旧太平洋諸島信託統治領のミクロネシア、パラオと、マーシャル諸島で、伝統的な新植民地主義的姿勢を強化している。これらの島々の独立は名ばかりで、国連総会では、いつもアメリカ合州国とイスラエルにしっかり足並みを揃えて投票する。

 ミクロネシアのチューク諸島が、パラオと連合を形成する可能性も視野にいれて、独立を宣言しようという取り組みに対して、オバマ政権は激しく戦った。
 アメリカ合州国と、ミクロネシア連邦、マーシャル諸島共和国とパラオ共和国との間のいわゆる“自由連合盟約”で、アメリカ合州国は、ペンタゴンが望む時に、いつでもこれら諸国に軍事基地を設立する権利を有している。

 グアムと同様、巨大な海軍、空軍基地を擁する、これらの太平洋諸島諸国は、ワシントンが太平洋における軍事的存在を強化すると、領土の多くをアメリカ合州国に奪われる立場にある。
 アメリカは、例えば、ジャングル戦争訓練センターとして利用するバベルダオブ島(パラオ本島)のジャングル30,000区画、マラカル湾の大半と、二つの飛行場と、弾薬貯蔵用の2000エーカーの土地を含め、パラオ領土の三分の一を軍用に占有する権利を持っている。

 アメリカは、マーシャル諸島共和国のクェゼリン環礁に、弾道ミサイル試験センターを維持しており、ミクロネシアのポンペイ島に、アメリカ-オーストラリア共同軍事司令センターを設置する可能性も提案されている。
 パラオ憲法のXIII条に反して、諸島に貯蔵されているアメリカの弾薬には、核兵器が含まれている可能性がある。長年、中央情報局(CIA)が、三人のパラオ反核政治指導者暗殺に関与していると見なされてきた。

 1985年の、パラオ初代大統領、ハルオ・レメリク大統領、1988年、レメリクを引き継いだ二代目パラオ大統領、ラザルス・サリー大統領、そして、1987年、反核活動家ベドール・ビレズだ。

 1990年、弟のグアム上院議員ポール・ボルダロが、アメリカ領グアハン(グアム)の独立を志向しており、最終的な独立という大義にも自身好意的だったらしい、グアム知事リカルド・ボルダロが、汚職の罪で有罪判決を受けた後、射殺死体で発見された。
 ボルダロの遺体は、グアム国旗に包まれ、チャモロ人酋長ケプハの銅像に鎖で取り付けられ、近くには“我が島に捧げる命が一つしかないのが残念だ”と書いたプラカードがあった。
 パラオで、レメリク、サリーとビレズに起きたことからして、ボルダロが自殺すると考えるべき理由はない。CIAは、自殺にみせかけた暗殺を実行する達人だ。
 歴代の沖縄県知事がアメリカ軍の沖縄駐留継続に反対しており、日本の天皇と首相に対する沖縄県民の反感は高いままであり、沖縄県庁に対して、アメリカと日本の秘密工作員連中が仕組む、政治的ごまかしの可能性は高い。

 太平洋地域で、軍国主義的、攻撃的存在を維持するということになると、アメリカ合州国は、アメリカの政策は“太平”とほど遠いことを再三再四示してきた。
 戦争こそが、真珠湾の大将、グアムにいる将軍や、ペンタゴンの戦争計画者にとっての至上目的だ。第二次世界大戦時、帝国主義ファシスト日本に対して、同盟していたのはアメリカ合州国と中国だった。
 今では、中国に対して、軍国主義的、ファシスト的条約で連合しているのは、アメリカ合州国と日本だ。
記事原文のurl
 大本営広報部、一体何社あるのか知らないが、一人の議員の働きに及ばないことなど、本当にありえるのだろうか。
 全文邦訳して、売国傀儡政府の巨悪を証明すること、本気になればできないはずがない。日本語正文がないことすら、批判せず、意図的にさぼって、隠している、阿呆、いや売国奴集団であること、100%確実。


残念な報道

 古舘伊知郎氏が「報道ステーション」降板を発表…「新しいジャンルに挑戦したい」と本人から申し出。
 TBSの『NEWS23』、アンカーの岸井成格氏に対する攻撃と同根の原因。大本営広報部は真相は報じない。孫崎享氏、twitterやメルマガで、そうした呆導を批判しておられる。
 逆に、この二つの番組以外は、いずれも「素晴らしい」洗脳番組。これから電気代が節約できる。残念ながら、嬉しい理由からではないが。


古舘伊知郎降板 総まとめ特集!

 これが1年半、古舘と『報ステ』が受けてきた圧力だ。2015/04/02 渦中の人が「報道ステーション」降板の全真相を激白! 「I am not ABE」発言の真意――そして、官邸からの圧力の実態とは?~岩上安身による元経産官僚・古賀茂明氏インタビュー
 この記事と直結する内容、数日前「対日開戦20年前、米がパラオ諸島調査 補給線を研究か」という記事を読んだ。やはり。
 米軍の戦略・作戦を研究する下平拓哉客員教授(海上自衛隊1佐)が、同大が所蔵する米国の対日作戦計画「オレンジ計画」関連文書の中から見つけた。
とあった。宗主国さるものひっかくもの。
 満州国を経営した人物の孫が、今度は国そのものを宗主国の満州国にしている中、報道は、当然、満州並。
 受動的であっても、無料で見られる電気洗脳箱の痴呆化番組を見るのはやめて、多少の費用を払って、大本営広報部から独立した組織、人々の情報を読む以外、洗脳されずにい続ける方法、思いつかない。
(出典) マスコミに載らない海外記事
 ずっと昔“対テロ戦争”で世界はより安全になると言われたものだ。ところが永久戦争の14年後、世界中のテロ攻撃は、6,500%と驚くほど急増した。テロを終わらせることが目標だったのであれば、“対テロ戦争”は絶望的な失敗だ。2001年に開始されて以来、テロ攻撃と、それで殺害された人々の数はうなぎ上りだ。


2000年-2014年の国別テロ死者数
 上の図は、経済平和研究所が発表した、『2015年世界テロ指標』からのものだ。この指標は、昨年のテロによる全死者の78%が、5か国だけで生じていると書いている。イラク、アフガニスタン、ナイジェリア、パキスタンとシリアだ。


1. イラク

 イラクが指標第1位で、2014年、テロ死亡者は衝撃的な9,929人 - 全ての国の中で最高記録だ。下記の図(指数の数値に基づく) イラクでのテロ攻撃の増加が、2003年の侵略直後から始まっていることをはっきり示している。(青は件数、赤は死者の数)


2. アフガニスタン

 第2位は、アフガニスタンで、不朽の自由作戦が、9/11から数週間後に開始され“対テロ戦争”の最初の標的となった国だ。作戦の目的の一つは、アフガニスタンが テロリストの温床になるのを防ぐことだった。ところが、14年間の介入で、テロ事件は、2002年の30件から、2014年の1591件へと、5,000%以上増えている。


3. ナイジェリア

 年々、300%以上、テロ死亡者数が増加している、ナイジェリアは、指数で第3位だ。ボコ・ハラムとISILによる死者の合計は、2014年の世界テロ死亡者の半数を越える。


4. パキスタン

 パキスタンでは、2002年以来、テロ攻撃は、4,000%以上増えた。9/11以前の14年間、パキスタンでは、わずか一件の自爆攻撃しかなかったが、以来、14年間で、486件の自爆攻撃があり、6,000人以上が亡くなったと、メフディ・ハッサンは書いている。


5. シリア

 2011年に始まったシリア内戦では、グラフではっきりわかる。明らかでないのは、連合国空爆がテロ事件数に影響したのか、したのであればどのようにだ。


対テロ戦争は更なる戦争を生み出し、さらなるテロを生み出す

 昨年、もっともテロの多かった5か国中、“ナイジェリアだけ、その年、アメリカ空爆も軍事占領も経験しなかった”と世界テロ・データ分析で、ジャーナリストのポール・ゴッティンガーが書いている。
 イラクの場合には、欧米の介入がテロの急増をもたらしたことが広く認められている。イギリス諜報機関とアメリカ政府の報告書も、同様に認めており(トニー・ブレアすらもが、うっかり口を滑らせそうになっている)、アルカイダの戦略家アブ・ムサブ・アル-スリが、その結果を祝っている。

イラクでの戦争が、ほぼ独力で、聖戦運動丸ごと救済してくれた。
 欧米の失敗した介入が10年以上続いた結果、恐らく290万人もの人々が死亡し、イラク国民に途方もない苦難を引き起こしている。ニュー・ステーツマンで、メフディ・ハサンが指摘した通り “もし爆撃が‘機能していれば’、イラクはとうの昔にスカンジナビア風のユートピアに変身していたはずだ。”ところが逆に、テロ活動の新記録で、イラクは混乱状態にあり、更なる外人戦士たちが日々イラクに押し寄せている。
 シリアの場合には、つながりはさほど明瞭ではない。アメリカの諜報機関でさえ、連合国の爆撃により、何百人もの一般市民や、何千人もの戦士が死亡した後も、ダーイシュ (Isis)が一年前より、決して弱体化していないのは確実だと認めている。実際、戦士の人数は、20,000-31,500人から、少なくとも昨年、80,000人にまで膨れ上がっている。

世界テロ指標は統計分析を行い、二つの要素がテロと最も関連することがわかった。
国家が行う政治的暴力の水準と、国内における武力紛争の水準だ。報告書で、[…] 1989年から2014年までの全テロ攻撃の88%が、武力衝突が起きたか、関与した国々で起きた。

 “対テロ戦争”が優れている点が一つあるとすれば、更なる戦争を生み出すことで、もう一つ優れた点があるとすれば、更なるテロを生み出すことだ。
 木曜日、デービッド・キャメロンは、それで“我々はより安全になる”と主張し、シリア空爆をイギリスが開始する‘道義的理由’を主張した。だが、対テロ戦争が我々をより安全にしないのは極めて明白だ。もし、テロを打倒するのが目標なのであれば、破壊ではなく、生み出すものに対する戦いを始めるべきなのだ。


■ 写真は、アメリカ軍/Flickr.
■ 最初の図は、経済平和研究所、『2015年世界テロ指標
■ 以降の各図は『2015年世界テロ指標』のデータにもとづく、著者によるもの。
■ 記事原文のurl:http://www.thecanary.co/2015/11/28/entire-war-terror-lie-charts-prove/
 宗主国の銃撃事件、映画『ボウリング・フォー・コロンバイン』を思い出した。今年は、銃の売り上げが、これまでになく多いという。
 永久対テロ戦争で儲かるのは、無限に兵器を売り続けられる軍需メーカー、そのリベートをもらえる与党政治家。こういうものに傀儡は前のめり参加。自分のポケットは重要だが、後は、庶民など野となれ山となれ。


『日刊ゲンダイ』許していいのか TPP合意文書「日本語訳」がない驚愕

 国民の将来を未来永劫、世界企業囲い込みの餌食にする法制度で、二番目に大きな経済圏の国の言語を正文にしないよう、意図的に工作し、主権を積極的に放棄する異常な傀儡政権のとんでもない実態を批判しない組織「傀儡権力の番犬」以外、形容しようがない。
【出典】マスコミに載らない海外記事
田原総一朗 「安保法制で日本は『米国の仕掛ける戦争』にもつき合うのか?」

【出典】週刊朝日 2015年7月24日号
 衆院通過が目前に迫る「安保法制」。ジャーナリストの田原総一朗氏が、これに関連し、これからアメリカが起こす可能性のある戦争について言及する。
*  *  *
 私が司会を務める番組「激論!クロスファイア」(BS朝日)で、このところ何度も、集団的自衛権について与野党の論客に出演してもらい、討論を重ねている。そして私は次第に、集団的自衛権を行使しなければならないような事態は、現実には起こりえないのではないか、と思うようになってきた。

 昨年7月、政府は閣議決定で、次のような「武力行使の新3要件」を決めた。

(1)密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由および幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある。
(2)我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がない。
(3)必要最小限度の実力行使にとどまる。



「密接な関係にある他国」とは、たとえばアメリカのことを指しているのだろうが、アメリカに対する武力攻撃が発生するという事態は、どう考えても現実性がない。
 第2次大戦後、アメリカは何度も戦争を行っている。
ベトナム戦争、湾岸戦争、アフガン戦争、イラク戦争などだ。だが、どの戦争も例外なくアメリカが仕掛けた戦争であり、アメリカが他国から「武力攻撃」されたことは一度としてない。そして今後も、いずれかの国がアメリカに戦争を仕掛けるなどということは起きえないのではないか。

 たとえば、中国が南シナ海でいくつもの岩礁を埋め立てて滑走路をつくるなど基地化して、フィリピンやベトナムなどとの緊張感が高まっている。アメリカ政府も繰り返し怒りの発言をしている。しかし、中国が南シナ海で、アメリカが正面にいることを承知で、フィリピンやベトナムと事を起こすとは思えない。アメリカも中国と事を起こすつもりはなく、「武力行使の新3要件」のような事態は生じないはずである。
 だが、これまで何度も起こしてきたように、アメリカが仕掛ける戦争がこれから先、起きる可能性はある。

 アフガン戦争やイラク戦争の失敗で、オバマ大統領は「世界の警察」であることをやめると宣言した。これまでのいずれの戦争も、アメリカとしては「世界の警察」としての戦争のつもりだったのだろうが、それをやめるというのだ。そのためかシリアのアサド政権への空爆も行わなかったし、IS(「イスラム国」)との戦争も行っていない。

 だが、私はオバマ大統領は特異な存在だととらえている。「世界の警察」であることをやめるのは、実は少なからずアメリカ国民のプライドを傷つけることになるのではないだろうか。「世界の警察」としてくり返し戦争を展開したのは、言ってみれば、それがアメリカ国民のプライドを満たす使命感となっていたのではないのか。
 そして、アメリカが戦争を仕掛けられて武力攻撃されることはなくても、アメリカが仕掛けた戦争で、相手国がアメリカ軍を攻撃することは、当然あり得る。

 問題は、アメリカ軍がこうした攻撃を受けたケースに、「新3要件」を当てはめるのかどうか、ということだ。あるいは、ベトナム戦争やイラク戦争のようなケースでアメリカ軍が攻撃されたとき、「重要影響事態法」などが発動されて、自衛隊がたとえ後方支援にしても参戦するということになるのかどうか。もしかすると、あり得るのではないか。 

※週刊朝日 2015年7月24日号
【山口二郎】 安保関連法案反対!撤回求める
■ゲスト:法政大学 山口 二郎・金子勝 ■パーソナリティー:大竹まこと・室井佑月・太田英明 
■大竹まこと ゴールデンラジオ!:2015年6月26日放送分より

 安全保障関連法案を巡って、衆議院憲法審査会の参考人質疑で法案は憲法違反だと述べた­憲法学者などのグループが会見し、法案の撤回を求めました。
 記者会見を開いたのは、安全保障関連法案に反対する憲法学者などで作る「立憲デモクラ­シーの会」で、今月4日の衆議院憲法審査会の参考人質疑で法案について「憲法に違反し­ている」と述べた、早稲田大学の長谷部恭男教授や慶應義塾大学の小林節名誉教授などが­出席しました。
 会見では「安全保障関連法案は、立憲主義に基づく民主政治を根底から覆しかねないもの­で撤回すべきだ」などとする、会としての声明を発表しました。また、長谷部教授は「国会での与野党の議論は全くかみ合っておらず、憲法違反であると­の指摘に政府は誠実に対応していない」と批判しました。
 さらに、会の共同代表を務める法政大学の山口二郎教授は「安倍総理大臣は『憲法解釈の­変更の正当性、合法性に確信を持っている』と述べたが、『確信』で済むなら議会政治の­意味がない。理由と根拠を説明すべきだ」と述べました。

■官房長官「合憲性に何ら問題ないと確信」

 菅官房長官は、24日午後の記者会見で「そういう人たちの1つのご意見だろうと受け止­める。政府としては、安全保障関連法案は、わが国の安全保障環境が厳しさを増すなかで­、国民の生命と平和な暮らしを守るために不可欠なものであり、合憲性には何ら問題ない­と確信している。戦後最長の会期延長をしたので、国会で十分な審議時間を取って徹底的­に議論を行い、法案を成立させたい」と述べました。
(引用)NHKニュース http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150624/k10010126111000.html
内灘闘争 & 砂川闘争 - 1953 & 1956
「憲法擁護運動など、今までの平和運動は、とかく、インテリ中心の狭いものになり易かったが、基地反対の運動となれば、広く民衆の利害と精力とを吸い上げることができる一方、平和運動が本当の国民的規模の運動へ発展する条件も生まれて来る。即ち、基地反対の闘争は、民衆の日々の生活に根を下ろしながら、而も、日本の運命を握る両条約の廃棄と結びついている。私は、心中秘かに、これだ、と叫んだ。」(清水幾太郎 「内灘」『世界』1953年9月号)
安保法案“合憲”の根拠… 砂川裁判の当事者が怒り「許せない」
 

土屋源太郎氏(右)は激怒(C)日刊ゲンダイ

安保法案“合憲”の根拠…砂川裁判の当事者が怒り「許せない」

 安倍政権は集団的自衛権の行使容認が合憲である根拠として、1959年の砂川事件の最高裁判決を“錦の御旗”にしているが、この上告審は裁判長(最高裁長官)が米国に魂を売って書き上げた「デタラメ判決」だったことを国民はよく考えた方がいい。

 当時の田中耕太郎最高裁長官がマッカーサー在日米国大使と密かに話し、砂川判決を政治的にねじ曲げたことが、米国の公文書で明らかになっているのだ。そんな判決文を安倍政権があえて持ち出したことに対し、裁判の元被告人である当事者が18日、ついに怒りの声を上げた。

 衆院議員会館で会見を開いた元被告人は、土屋源太郎氏(80)。1957年に米軍立川基地の拡張反対闘争で基地内に侵入したとして逮捕・起訴されたひとりだ。土屋氏らは米国の公文書を根拠に、最高裁判決が憲法37条の「公平な裁判所」に違反しているとして、現在、砂川事件の再審請求訴訟を行っている。

(安保関連法案で)この汚れた、まさに無効の判決を持ち出して引用することは大きな欺瞞だ。国民をだます方便でもあり、我々当事者は絶対に許せない」(土屋源太郎氏)
 米公文書では、田中最高裁長官と米大使の密通がクッキリだ。極秘公電は3通あり、裁判の日程や進め方、判決の見通しについてまで事細かに報告されている。当時、日米安保条約の改定の議論が始まっていて、砂川事件の1審判決(米軍駐留は違憲)がネックになっていたことから、米国は最高裁の早期の逆転判決を希望していた。公文書には〈田中裁判長は、来年のはじめまでには最高裁は判決を下すことができるだろうと言った〉〈田中裁判長は、下級審の判決が支持されると思っているような様子は見せなかった〉とまで書かれているのだから驚く。

 こうした事実を政府が知らないはずはない。再審請求訴訟で極秘公電の翻訳をした元外交官の天木直人氏は、「判決の成立過程を知りながら合憲の根拠にしたなら、これほどフザケタ話はない」「安倍政権の安保法制の合憲性の議論以前に、田中最高裁長官が憲法違反」と憤った。
 土屋氏は、そもそも「砂川裁判の最高裁での審理で、自衛権の議論はなかった」とも明言した。
 デタラメ判決が再審となれば政府は赤っ恥をかく。悪いことは言わない。安保法案をいますぐ引っ込めるべきだ。 (日刊ゲンダイ 2015年6月19日)
集団的自衛権を認める安保法制の廃案を要求 2800人の学者、研究者らが賛同を表明
集団的自衛権を認める安保法制の廃案を要求・2800人の学者、研究者らが賛同を表明(ビデオニュース・ドットコム 6月15日 22時19分)
 安倍政権が進める安全保障政策の変更に反対する学者らからなる「安全保障関連法案に反対する学者の会」の代表が、2015年6月15日、東京・神田の学士会館で会見し、集団的自衛権の行使を可能にする法案に対する反対の意思を表明した。
 同会は学習院大の佐藤学教授やノーベル物理学賞受賞者の益川敏英京都大名誉教授らの呼びかけに学者、研究者らが賛同する形で6月12日に発足した団体で、上野千鶴子東大名誉教授、内田樹神戸女学院大名誉教授、小熊英二慶応大教授、西川潤早稲田大名誉教授、山口二郎法政大教授、青井未帆学習院大教授ら著名な学者を含む61人の学者・研究者らが賛同人に名を連ねている。

 同団体は15日に公表した「戦争する国へすすむ安全保障関連法案に反対します」と銘打った声明文の中で、安倍政権が進める安保法制は憲法9条に違反するとして、これに反対する意思を明確にした上で、同法案の廃案を求めた。
 同日行われた記者会見で発起人の一人でもある廣渡清吾専修大教授は「このままでは日本の憲法は死んでしまう。安倍内閣は立憲主義も平和主義も否定している。これは民主主義の危機だ」と述べた。

 山口法政大学教授は、政権の枢要のメンバーが「学者に任せておいても平和にはならないと」と語ったと報じられたことに対し、「売られた喧嘩をを買わないわけにはいかない」と述べ、他の学者たちへの広い参加を呼びかけた。
 同団体によると、同団体の呼びかけに対し、6月15日午後3時の時点で、61人の呼びかけ人を含む2739人の学者・研究者と1819人の市民が賛同を示しているという。
憲法改正:「いつまでぐだぐだ言い続けるのか」
佐藤幸治・京大名誉教授が強く批判 毎日新聞 2015年06月06日

憲法9条が安倍首相に退陣を迫る時が来たということだ―(天木直人氏)

 国会で参考人招致された3人の憲法学者が、そろって安保法制案は憲法違反だと証言した。なかでも政府・自民党から推薦された長谷部恭男早大教授が、戦争法だとまで形容してその違憲性を断じたのは衝撃的だった。
  このハプニングは、間違いなく今後の安保法制案の行方に大きな影響を与えざるを得ないだろう。ひょっとすると今度の国会での法案成立は困難になるかもしれない。
  そうなると安倍政権は終わりだ。それをおそれて安倍首相は強行採決を急ぐかもしれない。そして国会が止まれば解散・総選挙だ。いまなら選挙に勝てると思って解散・総選挙をし、そして勝った、あの再現を安倍首相が夢想してもおかしくはない。
 たとえそこまでの極端な動きにならないとしても、今度のハプニングは、多くの問題を提起してくれた。私は長谷部恭男という憲法学者のこれまでの立ち位置をよく知らないのだが、政府・自民党に推薦され、それを引き受けておきながら、なぜあそこまで言い切ったのか。
 もし安保法制案が廃案・もしくは修正という事になれば、彼こそ最大のヒーローである。なぜ政府・自民党はそのような人選をしたのか。もっとゴリゴリの御用学者は山ほどいたはずなのに。油断があったに違いない。
 野党はこの敵失をどう活かせるか。これで廃案に追い込めなければ、それこそ国会なんて不要だ。万が一安保法制案が整理しても、違憲訴訟に弾みがつく。そして違憲訴訟は今度は勝てる。なぜなら、それでも最高裁が違憲判決を退けるなら、その時こそこの国の司法は終わるからだ。
  ただでさえ最高裁は砂川判決再審請求訴訟によって追い込まれているのだ。このように考えて行くと、今度の三人の憲法学者の国会証言が如何に大きな意味を持つものであったかがわかる。
 しかし、私がこのメルマガで最も大きな声で強調したい事は、この国会証言を知った後で開かれた菅官房長官の記者会見での言葉だ。
 「違憲という指摘は全くあたらない」と言い切った。いつから彼は憲法学者の権威になったというのか。もちろん、これは憲法学者としての菅官房長官の言葉ではない。安倍政権に不利な事はすべて否定する安倍政権の守護者を気取る政治家としての言葉だ。
 これまで、あらゆる場面で見て来た、菅官房長官の政治的ウソ発言だ。
しかし憲法9条を否定してはお終いだ。今度こそ菅官房長官を吊し上げなければいけない。それは、とりもなおさず、驕り高ぶった安倍政権を権力の座から降ろす事である。
 今の政治にできない事を、憲法9条がついに我々に命じたということである。

 (4th Jun 2015)

憲法改正:「いつまでぐだぐだ言い続けるのか
佐藤幸治・京大名誉教授が強く批判


【出典】立憲デモクラシーの会主催のシンポジウム「立憲主義の危機」で講演する佐藤幸治・京大名誉教授=東京都文京区の東大で

(2015年6月6日午後6時20分、森田剛史撮影)
毎日新聞 2015年06月06日
 日本国憲法に関するシンポジウム「立憲主義の危機」が6日、東京都文京区の東京大学で開かれ、佐藤幸治・京大名誉教授の基調講演や憲法学者らによるパネルディスカッションが行われた。出席した3人の憲法学者全員が審議中の安全保障関連法案を「憲法違反」と断じた4日の衆院憲法審査会への出席を、自民党などは当初、佐藤氏に要請したが、断られており、その発言が注目されていた。

 基調講演で佐藤氏は、憲法の個別的な修正は否定しないとしつつ、「(憲法の)本体、根幹を安易に揺るがすことはしないという賢慮が大切。土台がどうなるかわからないところでは、政治も司法も立派な建物を建てられるはずはない」と強調。さらにイギリスやドイツ、米国でも憲法の根幹が変わったことはないとした上で「いつまで日本はそんなことをぐだぐだ言い続けるんですか」と強い調子で、日本国憲法の根幹にある立憲主義を脅かすような改憲の動きを批判した。

絵:「Monster松」紙の漫画が載っている福島県教組のサイトより
 戦後作られた日本国憲法はGHQ(連合国軍総司令部)の押し付けとも言われる。しかし、佐藤氏は「日本の政府・国民がなぜ、軍国主義にかくも簡単にからめとられたかを考えれば、自分たちの手で、日本国憲法に近いものを作っていたはずだ」と述べた。

 佐藤氏は、神権的観念と立憲主義の両要素を含んでいた明治憲法下の日本が、憲法学者、美濃部達吉の「天皇機関説」の否定を契機に「奈落への疾走を加速させ」、太平洋戦争に突入していった歴史を説明。終戦の日の1945年8月15日は、明治憲法下の日本が、大正デモクラシーのような一定の成果を上げながら、どうしてひたすら戦争に突き進んでいったかについて、根本的な反省を加え、日本のかたちの抜本的な再構築に取り組むスタートとなるべき日だったと指摘した。また、アジアの人々に筆舌に尽くしがたい苦しみを与えたことも踏まえ「悔恨と鎮魂」を伴う作業が必要だったと話した。

絵:「Monster松」紙の漫画が載っている福島県教組のサイトより
 第二次世界大戦後、各国では、大戦の悲劇を踏まえ、軍国主義を防げなかった憲法の意義をとらえ直す動きが起こったという。佐藤氏はその結果、(1)憲法制定権力として国民が、統治権力による権力の乱用を防ぐ仕組みを作る(2)基本的人権の保障を徹底する(3)「戦争は立憲主義の最大の敵」という考えから、平和国家への志向を憲法に明記する−−などの原則が強調されることになり、日本国憲法にはその特質がよく表れているとした。

 パネルディスカッションでは、違憲とは言えないかもしれないが、憲法の精神には反していることを示す「非立憲」という言葉が話題になった。これまで、特に政治家の行動を戒めるために使われてきた言葉という。樋口陽一・東大名誉教授は、憲法改正の要件を定める憲法96条を改正し、国会発議のハードルを下げる「96条改正論」や、政府・与党による安保法制の提案の仕方そのものが「非立憲の典型」と批判した。
【尾村洋介/デジタル報道センター】
戦争はいかがわしい商売だ War Is A Racket
スメドリー・バトラー (翻訳) 吉田健正
Douglas Lummis on Smedley Butler, and Butler's "War is a Racket" speech

 Here is an article about Smedley Butler (1881-1940), written by Douglas Lummis, a political scientist living in Okinawa.


The Great Smedley Butler

by Douglas Lummis

Shukan ST, 22 March, 2002


Smedley Butler
Among the many U.S military bases on Okinawa, there is one called CampButler. It was named after one of the most famous and colorful officers in U.S. Marine Corps history, Smedley D. Butler.

Smedley Butler joined the Marines in 1898 at the age of 16, in time to participate in the war in Cuba. (That was when the U.S. obtained its base at Guantanamo Bay.) From Cuba he was sent to the Philippines to help suppress the independence movement there.

In 1900 Butler was part of the multinational force sent by the Great Powers into China during the Boxer Rebellion. He was wounded twice, but recovered well enough to participate in the sacking of Beijing.

From there Butler's story is a history of the U.S. Marines in the first three decades of the 20th century. After China he was in Honduras, then Panama, then the Philippines again. In 1912 he helped rig elections to form a U.S.-friendly government in Nicaragua. In 1914 he entered Mexico as a spy to draw up plans for U.S. military intervention in the Mexican Revolution. (Later that year U.S. Marines ans sailors did land in Mexico and seize Vera Cruz, but with little effect on the revolution.)

The following year Butler was in Haiti, where he helped set up a U.S.-friendly puppet government and forced the adoption of a new constitution that had been written by U.S. government officials. And so on. Butler was awarded two Congressional Medals of Honor for heroism in combat.

Probably many of the Marines at Camp Butler and other Marine bases in Japan know these Smedley Butler stories. But I wonder how many know how he spent the last years of his life. After his retirement in 1931, at the rank of major general, Butler became a popular public speaker. And he began to think about what he had been doing. He decided that for most of his career he had been a "racketeer for capitalism."

In in 1935 he wrote, "I helped make Mexico . . . safe for American oil interest in 1914. I helped make Haiti and Cuba a decent place for the National City Bank boys . . . I helped purify Nicaragua for the international banking house of Brown Brothers in 1909-1912. I brought light to the Dominican Republic for American sugar interests in 1916. I helped make Honduras 'right' for American fruit companies in 1903. In China, in 1927, I helped to see to it that Standard Oil went its way unmolested."

"Looking back on it," he continued, "I feel I might have given Al Capone a few hints. The best he could do was to operate his racket in three city districts. We Marines operated on three continents."

Butler did not become a pacifist, but he argued that the U.S.; military should be used for defense only, and should be withdrawn from all foreign countries.

When the Marine Corps gave his name to a base in Okinawa, what that ignorance or was it an intentional insult?

References:
Maverick Marine: General Smedley Butler and the Contradictions of American Military History by Hans Schmidt (The University Press of Kentucky, 1987); War is a Racket" by Smedley D Butler (Round Table Press,1935).

C. Douglas Lummis, a political scientist and a former US Marine stationed on Okinawa, is the author of Radical Democracy and other books in Japanese and English. A Japan Focus associate, he formerly taught at Tsuda College.

Here is Butler's speech re-created by an actor.
原文
War Is A Racket
War Is A Racket

WAR is a racket. It always has been.

It is possibly the oldest, easily the most profitable, surely the most vicious. It is the only one international in scope. It is the only one in which the profits are reckoned in dollars and the losses in lives.

A racket is best described, I believe, as something that is not what it seems to the majority of the people. Only a small "inside" group knows what it is about. It is conducted for the benefit of the very few, at the expense of the very many. Out of war a few people make huge fortunes.

In the World War [I] a mere handful garnered the profits of the conflict. At least 21,000 new millionaires and billionaires were made in the United States during the World War. That many admitted their huge blood gains in their income tax returns. How many other war millionaires falsified their tax returns no one knows.

How many of these war millionaires shouldered a rifle? How many of them dug a trench? How many of them knew what it meant to go hungry in a rat-infested dug-out? How many of them spent sleepless, frightened nights, ducking shells and shrapnel and machine gun bullets? How many of them parried a bayonet thrust of an enemy? How many of them were wounded or killed in battle?

Out of war nations acquire additional territory, if they are victorious. They just take it. This newly acquired territory promptly is exploited by the few -- the selfsame few who wrung dollars out of blood in the war. The general public shoulders the bill.

And what is this bill?

This bill renders a horrible accounting. Newly placed gravestones. Mangled bodies. Shattered minds. Broken hearts and homes. Economic instability. Depression and all its attendant miseries. Back-breaking taxation for generations and generations.

For a great many years, as a soldier, I had a suspicion that war was a racket; not until I retired to civil life did I fully realize it. Now that I see the international war clouds gathering, as they are today, I must face it and speak out.

Again they are choosing sides. France and Russia met and agreed to stand side by side. Italy and Austria hurried to make a similar agreement. Poland and Germany cast sheep's eyes at each other, forgetting for the nonce [one unique occasion], their dispute over the Polish Corridor.

The assassination of King Alexander of Jugoslavia [Yugoslavia] complicated matters. Jugoslavia and Hungary, long bitter enemies, were almost at each other's throats. Italy was ready to jump in. But France was waiting. So was Czechoslovakia. All of them are looking ahead to war. Not the people -- not those who fight and pay and die -- only those who foment wars and remain safely at home to profit.

There are 40,000,000 men under arms in the world today, and our statesmen and diplomats have the temerity to say that war is not in the making.

Hell's bells! Are these 40,000,000 men being trained to be dancers?

Not in Italy, to be sure. Premier Mussolini knows what they are being trained for. He, at least, is frank enough to speak out. Only the other day, Il Duce in "International Conciliation," the publication of the Carnegie Endowment for International Peace, said:

"And above all, Fascism, the more it considers and observes the future and the development of humanity quite apart from political considerations of the moment, believes neither in the possibility nor the utility of perpetual peace. . . . War alone brings up to its highest tension all human energy and puts the stamp of nobility upon the people who have the courage to meet it."

Undoubtedly Mussolini means exactly what he says. His well-trained army, his great fleet of planes, and even his navy are ready for war -- anxious for it, apparently. His recent stand at the side of Hungary in the latter's dispute with Jugoslavia showed that. And the hurried mobilization of his troops on the Austrian border after the assassination of Dollfuss showed it too. There are others in Europe too whose sabre rattling presages war, sooner or later.

Herr Hitler, with his rearming Germany and his constant demands for more and more arms, is an equal if not greater menace to peace. France only recently increased the term of military service for its youth from a year to eighteen months.

Yes, all over, nations are camping in their arms. The mad dogs of Europe are on the loose. In the Orient the maneuvering is more adroit. Back in 1904, when Russia and Japan fought, we kicked out our old friends the Russians and backed Japan. Then our very generous international bankers were financing Japan. Now the trend is to poison us against the Japanese. What does the "open door" policy to China mean to us? Our trade with China is about $90,000,000 a year. Or the Philippine Islands? We have spent about $600,000,000 in the Philippines in thirty-five years and we (our bankers and industrialists and speculators) have private investments there of less than $200,000,000.

Then, to save that China trade of about $90,000,000, or to protect these private investments of less than $200,000,000 in the Philippines, we would be all stirred up to hate Japan and go to war -- a war that might well cost us tens of billions of dollars, hundreds of thousands of lives of Americans, and many more hundreds of thousands of physically maimed and mentally unbalanced men.

Of course, for this loss, there would be a compensating profit -- fortunes would be made. Millions and billions of dollars would be piled up. By a few. Munitions makers. Bankers. Ship builders. Manufacturers. Meat packers. Speculators. They would fare well.

Yes, they are getting ready for another war. Why shouldn't they? It pays high dividends.

But what does it profit the men who are killed? What does it profit their mothers and sisters, their wives and their sweethearts? What does it profit their children?

What does it profit anyone except the very few to whom war means huge profits?

Yes, and what does it profit the nation?

Take our own case. Until 1898 we didn't own a bit of territory outside the mainland of North America. At that time our national debt was a little more than $1,000,000,000. Then we became "internationally minded." We forgot, or shunted aside, the advice of the Father of our country. We forgot George Washington's warning about "entangling alliances." We went to war. We acquired outside territory. At the end of the World War period, as a direct result of our fiddling in international affairs, our national debt had jumped to over $25,000,000,000. Our total favorable trade balance during the twenty-five-year period was about $24,000,000,000. Therefore, on a purely bookkeeping basis, we ran a little behind year for year, and that foreign trade might well have been ours without the wars.

It would have been far cheaper (not to say safer) for the average American who pays the bills to stay out of foreign entanglements. For a very few this racket, like bootlegging and other underworld rackets, brings fancy profits, but the cost of operations is always transferred to the people -- who do not profit.
CHAPTER FIVE
To Hell With War!
I am not a fool as to believe that war is a thing of the past. I know the people do not want war, but there is no use in saying we cannot be pushed into another war.

Looking back, Woodrow Wilson was re-elected president in 1916 on a platform that he had "kept us out of war" and on the implied promise that he would "keep us out of war." Yet, five months later he asked Congress to declare war on Germany.

In that five-month interval the people had not been asked whether they had changed their minds. The 4,000,000 young men who put on uniforms and marched or sailed away were not asked whether they wanted to go forth to suffer and die.

Then what caused our government to change its mind so suddenly?

Money.

An allied commission, it may be recalled, came over shortly before the war declaration and called on the President. The President summoned a group of advisers. The head of the commission spoke. Stripped of its diplomatic language, this is what he told the President and his group:

"There is no use kidding ourselves any longer. The cause of the allies is lost. We now owe you (American bankers, American munitions makers, American manufacturers, American speculators, American exporters) five or six billion dollars.

If we lose (and without the help of the United States we must lose) we, England, France and Italy, cannot pay back this money . . . and Germany won't.

So . . . "

Had secrecy been outlawed as far as war negotiations were concerned, and had the press been invited to be present at that conference, or had radio been available to broadcast the proceedings, America never would have entered the World War. But this conference, like all war discussions, was shrouded in utmost secrecy. When our boys were sent off to war they were told it was a "war to make the world safe for democracy" and a "war to end all wars."

Well, eighteen years after, the world has less of democracy than it had then. Besides, what business is it of ours whether Russia or Germany or England or France or Italy or Austria live under democracies or monarchies? Whether they are Fascists or Communists? Our problem is to preserve our own democracy.

And very little, if anything, has been accomplished to assure us that the World War was really the war to end all wars.

Yes, we have had disarmament conferences and limitations of arms conferences. They don't mean a thing. One has just failed; the results of another have been nullified. We send our professional soldiers and our sailors and our politicians and our diplomats to these conferences. And what happens?

The professional soldiers and sailors don't want to disarm. No admiral wants to be without a ship. No general wants to be without a command. Both mean men without jobs. They are not for disarmament. They cannot be for limitations of arms. And at all these conferences, lurking in the background but all-powerful, just the same, are the sinister agents of those who profit by war. They see to it that these conferences do not disarm or seriously limit armaments.

The chief aim of any power at any of these conferences has not been to achieve disarmament to prevent war but rather to get more armament for itself and less for any potential foe.

There is only one way to disarm with any semblance of practicability. That is for all nations to get together and scrap every ship, every gun, every rifle, every tank, every war plane. Even this, if it were possible, would not be enough.

The next war, according to experts, will be fought not with battleships, not by artillery, not with rifles and not with machine guns. It will be fought with deadly chemicals and gases.

Secretly each nation is studying and perfecting newer and ghastlier means of annihilating its foes wholesale. Yes, ships will continue to be built, for the shipbuilders must make their profits. And guns still will be manufactured and powder and rifles will be made, for the munitions makers must make their huge profits. And the soldiers, of course, must wear uniforms, for the manufacturer must make their war profits too.

But victory or defeat will be determined by the skill and ingenuity of our scientists.

If we put them to work making poison gas and more and more fiendish mechanical and explosive instruments of destruction, they will have no time for the constructive job of building greater prosperity for all peoples. By putting them to this useful job, we can all make more money out of peace than we can out of war -- even the munitions makers.

So...I say,

TO HELL WITH WAR!
Full text
戦争はいかがわしい商売だ
War is a Racket by Smedley Butler

もっとも古い悪質な商売

 戦争はラケット、すなわちいかがわしい商売だ。
 これまで、いつもそうだった。戦争は、おそらくもっとも古く、何にもましてもっとも金になり、はっきり言ってもっとも悪質な行為だ。唯一、国際的な広がりをもつ。そして、儲けをドルで、損失を命で勘定する唯一のものだ。
いかがわしい商売とは、大半の人々にとってはそうは見えないもの、と言ってよいだろう。その実体を知っているのは内部の少数グループだけだ。
それは、大勢の人が犠牲を払って、ごくわずかな人々の利益のために行われる。
ものすごく少数の人だけが戦争から膨大な利益を得るのだ。

 第一次世界大戦では、一握りの人が戦いの儲けに浴した。この戦争〔第一次大戦〕で、少なくとも二万一〇〇〇人の百万長者や億万長者が新たに誕生した。それだけの人が、所得税申告で多額の利益を報告したというわけだ。ほかに申告をごまかした戦争成金がどのくらいいたかは、誰も知らない。
ところで、これら百万長者のうち何人がライフルを担いだだろうか。何人が塹壕を掘っただろうか。ねずみが走り回る地下壕でひもじい思いをするのがどういうものか、何人が知っていようか。
 銃弾や散弾や機関銃弾をよけながら、恐ろしい、寝られぬ夜を、何人が過ごしただろうか。敵が突く銃剣を何人がかわしただろうか。何人が戦闘で負傷し、あるいは殺されただろうか。
国々は、戦争に勝てば、それによって新たな領土を獲得する。単に奪い取るだけだ。この新しい領土は、戦血から金儲けをした同じ少数の連中が利用する。ツケを払うのは一般大衆だ。

 ツケって?
 それは恐ろしい計算になる。新しく建てられる墓石。めちゃくちゃになった遺体。粉々にされた心。失われた望みと家庭。経済的な不安定。憂うつと、それに伴う苦痛。何世代にわたって人々を悩ませ続ける税金。
 長い間、兵士として、戦争はいかがわしい商売だ、と私は疑ってはいた。しかし、退役して民間人になるまで、そのことをきちんと認識していなかった。世界的に戦雲が近づいている今〔一九三三年〕、私はそのことに向きあい、声を上げなければならない。
 今度もまた各国は敵と味方を選んでいる。フランスとロシアは手を組むことに同意し、イタリアとオーストリアも急ぎ同様の取り決めを行った。ポーランドとドイツは、とりあえず彼らのポーランド回廊紛争を忘れて、互いに色目を使いあっている。
 ユーゴスラビアのオブレノビッチ・アレクサンダー国王の暗殺が、ことを複雑にした。長い間仇敵だったユーゴスラビアとハンガリーは戦争寸前だったし、イタリアは参戦に乗り気だった。フランスとチェコスロバキアは待機していた。
いずれにせよ、これらすべての国が戦争を待ち構えていた。実際に戦い、費用を払い、死んでいく大衆は別である。待っていたのは、戦争をたきつけ、安全な後方にとどまって金儲けができる人だけである。

 今、兵役についている人々は世界中で四〇〇〇万人もいる。ところが、政治家や外交官たちは、戦争は起きっこない、という。
 そんなはずがあるもんか! これら四〇〇〇万の男たちは、ダンサーになるための訓練を受けているというのか。
 イタリアでは違う。これらの男たちが何のために訓練を受けているか、ベニート・ムッソリーニ首相はご存知だ。少なくとも、彼はそれを認めるのにやぶさかではない。ご首領様(イル・ドュチェ)は、つい先日、カーネギー国際平和財団が発行する『国際和解』で、こう語ったのだ。

 「現時点における政治的思惑とはまったく別の人類の将来と発展を考慮し観察すると、ファシズムは永続的な平和の可能性も利便性も信じない。戦争のみが、あらゆる人的エネルギーを最高の緊張に運び、それに対応する勇気をもつ人々に高貴のスタンプを押す。

 ムッソリーニはそのつもりなのだ。訓練の行き届いた彼の軍隊、彼のすごい航空隊、そして彼の海軍さえ、戦争の用意ができており、明らかにそれを待ち望んでいる。先日ハンガリーがユーゴスラビアと対立した際に彼がハンガリー側についたのは、その証拠だ。
ドルフスが暗殺された〔オーストリアの首相兼外相だったドルフス・エンゲルベルトは、一九三四年、ナチスの武装蜂起により暗殺された〕あと、軍隊を急いでオーストリア国境に動員したのも、そうだ。戦争へ向けて武力を誇示しているのは、ヨーロッパにはほかにもいる。
 ムッソリーニと同じぐらい、いやそれ以上に平和を脅かしているのは、ドイツの軍備拡大を要求し続けているアドルフ・ヒトラーだ。
フランスもつい最近、兵役期間を一二カ月から一八カ月に延長した。

 そう、多くの国が武器をもって野営している。ヨーロッパの狂犬どもがほっつき歩いているのだ。東洋では、もっと巧妙だ。ロシアと日本が戦った一九〇四年、われわれは旧友・ロシアを蹴って、日本を支持した。当時、きわめて寛容なわれらが銀行家たちは日本を財政的に応援した。
ところが、今は、反日感情をかきたてようという流れになっている。中国に対する「門戸開放」政策とは、われわれにとってどういう意味をもっているのか。米国の対中貿易額は年間およそ九〇〇〇万ドルである。フィリピンの場合はどうか。
 米国は過去三五年間にフィリピンで約六億ドルを使ったが、わが国の銀行家や経済界や投機家たちが投資したのは二億ドル以下だ。(*一九一六~三一年の一米ドルは当時の日本円でおよそ二円。当時の物価や給料と現在の物価や給料を比較すると、当時の一米ドルは現在の日本円で四〇〇〇~五〇〇〇円に相当すると思われる。すなわち一億ドルは約四〇〇〇~五〇〇〇億円ということになる。

 そこで、九〇〇〇万ドルの対中国貿易を救うため、あるいはフィリピンにおける二億ドル足らずの民間投資を守るため、われわれは日本への憎しみをかきたてられ、戦争をやれとかきたてられるのだ。何千億ドルかかるか、何万人もの米国人が命を失い、何万人もの人が身体に障害をきたすか精神のバランスを失うかも知れないのに。
 もちろん、この損失と引き換えに、利益もあるだろう。何百万ドル、何億万ドルものお金がふところに入るだろう。ごく少数の人々のふところに
。武器メーカー、銀行家、造船業者、製造業者、精肉業者、投機家。彼らはうまみにありつけるだろう。
 彼らは、次の戦争への用意ができている。そうでないはずがないではないか。戦争はいい儲けになるのだから。
 しかし、殺される男たちは儲かるだろうか。彼らの母親や姉妹たち、妻や恋人たちは、どんな儲けになるだろうか。彼らの子どもたちは?
 戦争で大儲けするごく少数の人々以外に、誰が儲かるだろうか。
 それは国だろうか。国はどのような儲けにあずかるのだろうか。
 米国を例にとろう。わが国は、一八九八年まで北米大陸以外には、まったく領土をもっていなかった。当時、わが国の財政赤字は一〇億ドルちょっとであった。
 その後、米国は世界に目を開いた。そして、国父のアドバイスを忘れ、あるいは脇へやってしまった。われわれは「からみつく同盟(entangling alliances)」についてのジョージ・ワシントンの警告(*)を忘れて、戦争をやってしまったのだ。国際問題に首を突っ込んだ結果、戦争期間が終わった段階で、わが国の負債は二五〇億ドルに跳ね上がった。
この二五年間におけるわが国の国際貿易収支は、二四〇億ドルの黒字であった。つまり、帳簿上、年々、負債が貿易黒字を少しずつ上回ったというわけだ。戦争がなければ、対外黒字は負債を帳消しにしたかも知れないのに。
*実際にはトーマス・ジェファソンの言葉。ただし、ワシントン大統領も一七九六年のお別れのスピーチで次のように述べている。「いかなる外国とも恒久的な同盟を結ばないというのがわれわれの真の政策である。……現行の関与は真摯に守ろう。しかし、私の考えでは、これらをさらに拡張するのは、不必要であり、賢明ではないだろう。ある程度の防衛体制をとるようにしておけば、われわれは非常事態に対しては暫定的同盟に安心して依存することができよう。)

 金や命で戦争のツケを払う個々の米国人にとって、外国での紛糾から遠ざかった方が(安全なのはもちろんだが)安くつく。酒の密造やその他の裏世界のいかがわしい商売と同じく、この商売もきわめて少数の人にとってはいかがわしい儲けになるが、費用は国民に回される。国民にとって一銭の得にもならないのに。

儲かったのは誰だ

 (第一次)世界大戦は、わが国の参加が短期間〔一九一四~一八〕であったにもかかわらず、米国は五二〇億ドルもの費用がかかった。ちょっと計算してみよう。これは、つまり、米国の男、女、子どもの一人一人に、四〇〇ドル〔現在の日本円で約一六〇万円〕もかかった、ということだ。
しかも、負債はまだ返済していない。今返済中であるが、われわれの子どもたちも払い続けることになろう。その子どもたちもだ。
 米国の企業の利潤は、通常、六パーセント、八パーセント、一〇パーセント、あるいはときには一二パーセントといったところだ。ところが、戦時の利潤ときたら、なんと、二〇パーセント、六〇パーセント、一〇〇パーセント、三〇〇パーセント、ときには一八〇〇パーセントにまで跳ね上がる。
まさに青天井だ。商売に限度はない。アンクル・サム〔米国政府。United States=U.S.をUncle Samと言い換えたもの〕には金がある。それを利用しようじゃないか。

 もちろん、戦時にこんなあからさまな言い方はしない。愛国心に訴えるとか、「本腰を入れてかかろう」といったスピーチに化粧して盛り込むのだ。そして、一方では、利潤は天井知らずに跳ね上がり、まんまと誰かのポケットに入る、という仕組みだ。いくつか実例を挙げよう。
 たとえばわれらが友、爆薬メーカーのデュポン。つい最近、その代表の一人が、上院委員会で、デュポンの爆薬によって戦争に勝ったとか、民主主義のために世界を救ったとか、と証言したのを覚えているだろう。

 第一次大戦で、この企業はどういう成果を上げたのだろうか。
デュポンは愛国的な企業である。一九一〇年から一四年までの同社の平均収益は年間六〇〇万ドルであった。それほど大きくはないが、デュポンとしてはこれでうまくやっていけた。それでは、一九一四年から一八年までの戦時中の平均利潤を見てみよう。
なんと、年間五八〇〇万ドルの利潤をあげている。通常の一〇倍近くというわけだ。通常でさえ、結構いい利潤をあげていたのに、それが九五〇パーセント以上も増えたのだ。

 愛国的に鉄道やガーダー(桁)や橋の製造を棚上げして、戦需品の製造に切り替えた小さな鉄鋼会社の場合はどうだろうか。一九一〇年から一四年までのベテルヘム鉄鋼の年間利潤は平均六〇〇万ドルであった。
そして戦争がやってきた。同社は忠誠なる市民と同じく、ただちに武器製造に取り組んだ。彼らの利潤は跳ね上がっただろうか。あるいは、米国政府に製品を安売りしたのだろうか。実は、一九一四年から一八年までの利潤は年間四九〇〇万ドルに達したのである。
 ユナイテッド・ステーツ・スティールはどうだったか。戦争前の五年間における同社の利益は、年間一億五〇〇万ドルであった。それだけでもたいしたものだ。そして戦争がやってきた。利潤はアップ。一九一四年から一八年までの平均収益は年間二億四〇〇〇万ドル。悪くない。

 これは鉄鋼や爆薬からの利潤の一部だ。ほかにもある。たとえば銅。戦時にはこれもいい商売になる。
 たとえばアナコンダ。戦前(一九一〇~一四)の利潤は年間一〇〇〇万ドル。それが戦争期(一九一四~一八)には三四〇〇万ドルに増えた。
 ユタ・コッパー社は、戦前の年間五〇〇万ドルが、戦争期間には年間二一〇〇万ドルの利潤になった。
 これら五社と中小企業三社の利潤を合計してみよう。年間利潤は戦前の合計一億三七四八万ドルから四億八三〇万ドルに跳ね上がっている。およそ二〇〇パーセントの増大だ。
 戦争は儲かる? これらの企業にとってはね。だけど、儲かったのは彼らだけではない。ほかにもあった。たとえば皮革業界だ。

 セントラル皮革の戦前三カ年間の利益総額は三五〇万ドルだった。年間およそ一一六万七〇〇〇ドルということになる。ところが、一九一六年になると同社の収益は一五五〇万ドルにふくれた。つまり一一〇〇パーセント増というわけだ。ゼネラル化学の収益は戦前三カ年の年平均八〇万ドルちょっとから、戦後は一二〇〇万ドルに、すなわち一四〇〇パーセント増えた。
 ニッケルなしの戦争はありえない。そこで、インターナショナル・ニッケル社の年間収益はわずか四〇〇万ドルから七三五〇万ドルに跳ね上がった。悪くない。一七〇〇パーセント以上の増収だ。
 アメリカン精糖社の利益は、戦前三年間は年平均二〇万ドルだったが、一九一六年には六〇〇万ドルを記録した。

 企業収益と政府歳入について報告した第六五議会の上院資料第二五九を見てみよう。精肉業者一二二、綿織物業者一五三、衣料品メーカー二九九、製鉄所四九、石炭業者三四〇について、戦時期の収益を調べたところ、二五パーセントを割ったのは例外であった。
たとえば石炭業者は資本金に対して一〇〇~七八五六パーセントの収益をあげた。シカゴの精肉業者は収益を倍増または三倍増した。
 もちろん、この大戦に融資した銀行家たちを忘れてはならない。最大の収益をあげたのがいたとしたら、それは銀行家たちだったのだから。
銀行は有限責任企業というより合資会社であるため、株主に報告する義務はない。収益は巨大で、しかも秘密だ。銀行がいかにして何百万ドル、何億万ドルもの大儲けをしたのか、私には分からない。なぜなら、秘密が公表されることはないからだ。上院の調査機関をもってしてもだ。

戦益にあずかったほかの愛国的業者や投機家の一部を紹介しよう。
 たとえば製靴業者。彼らは戦争が好きだ。いかがわしい儲けをもたらしてくれるからだ。製靴業界は、われらが同盟国への靴供給によって膨大な利益をあげた。爆薬メーカーや武器メーカーと同じように、製靴業者はおそらく敵にも売っただろう。一ドルは、ドイツから来ようがフランスから来ようが、一ドルに変わりないのだから。業者は、もちろん、米国国内でもうんと稼いだ。
 米国政府に鋲釘を打った軍靴を三五〇〇万足も納めたのだ。兵士が四〇〇万人だから、一兵士当たり八足またはそれ以上という計算になる。
戦時中、私の連隊は一兵士当たり一足を支給されただけである。これら三五〇〇万足の一部は、まだどこかに残っているだろう。いい靴だったからね。いずれにせよ、戦争が終わると、米国政府には二五〇〇万足が残った。政府が購入し、支払った靴だ。それだけ企業は収益をあげ、ふところに入れたというわけだ。

 革はまだまだたくさんあった。そこで、業者は騎兵隊用に何万足というマクレラン鞍(サドル)を政府に売った。米国は海外に騎兵隊をもっていないのに! 誰かが革を何とかしなければいけなかったのだ。誰かが革で収益をあげる必要があった。そこで、われわれはたくさんのマクレラン鞍を手に入れたというわけだ。これらは、おそらく、まだどこかにあるだろう。
 蚊帳もたくさんある。蚊帳業者は海外勤務の兵士用に二〇〇〇万枚の蚊帳を売った。泥だらけの塹壕で寝ようとするときにつるして欲しい、と政府は考えたのだろうか。片手はシラミのたかる背中をひっかき、もう一つの手でちょろちょろ走り回るねずみを追いまわす兵士たちに。いずれにせよ、これらの蚊帳のうち一枚もフランスに届くことはなかった。
 それはともかく、思いやりのあるこれらの蚊帳業者たちは、すべての兵士に蚊帳をもっていって欲しかった。だから、さらに四〇〇〇万枚の蚊帳を政府に売り込んだ。
 たとえフランスに蚊帳がまったく届かなかったとはいえ、当時の蚊帳業者にはすばらしくいい商売になった。もしも戦争がもう少しでも長引いたなら、これら企画力あふれる蚊帳業者たちは蚊帳の注文が増えるように、蚊をフランス向けの積送品にして米国政府に売ったであろう。

 飛行機やエンジンの製造業者も、この戦争から正当な収益をあげようと考えた。当然ではないか。みんなやっていることだ。
政府が、一度も使われることのなかった飛行機エンジンを製造するためにつぎ込んだ金額は――さてあなたは数え切れるだろうか――なんと、一〇〇〇〇〇〇〇〇〇ドル、そう一〇億ドルにのぼる。
 それだけの注文を受けながら、一機の飛行機も一基のエンジンもフランスに届くことはなかった。それでも、メーカーは三〇パーセント、一〇〇パーセント、あるいはもしかしたら三〇〇パーセントの収益を得たのだ。
 兵隊たちのアンダーシャツを一着作るのに一四セント〔約五六〇円〕かかる。メーカーは、それを三〇から四〇セント〔約一二〇〇~一六〇〇円〕で政府に売った。結構の儲けだ。靴下メーカー、制服メーカー、帽子メーカー、そして鉄かぶとメーカーも、それぞれの取り分にあずかった。

 戦争が終わると、背嚢(ナップサック)およびそれに入れるあれこれのもの約四〇〇万セットが、国内の倉庫に積み込まれた。
ところが、中身に関する規則が変わったため、これらの品々は今やスクラップにされている。もちろん、業者は儲けたままだ。次の戦争のときも、また同じようにやるだろう。
 戦時中、儲けごとのためにすばらしいアイデアがいくつも生まれた。
 一人の才長けた愛国家は一二ダースの四八インチ・レンチを政府に売り込んだ。それはそれはすばらしいレンチだった。
 唯一の問題は、これほど大きなレンチを使わなければならないナットはたった一つしかなかった、ということだ。ナイアガラの滝のタービンを支えるナットだ。
 政府がこれらのレンチを購入し、メーカーが儲けを手にしたあと、レンチは貨物列車に積み込まれ、使い手を探して国内中をたらい回しにされた。しかし休戦協定が調印され、このメーカーは打撃をこうむった。レンチに合うナットを製造しようとしていたからだ。もちろん、これも政府に売るためである。

 別の人は、大佐たるものは車に乗るべきではない、馬にも乗るべきではない、とのすばらしいアイデアをもっていた。
みなさんは、アンドリュー・ジャクソン〔米国第七代大統領。在任一八二九~三七〕が四輪荷馬車に乗っている絵を見たことがあるだろう。大佐用に、実に六〇〇〇台の四輪荷馬車が政府に売却された。そのうちの一台も使用されなかったのに、四輪荷馬車メーカーは儲けを手に入れた。
 造船業者も、儲けにあずかるべきだと考えた。たくさんの船を造り、そして大いに儲けた。三〇億ドル以上も。一部の船はちゃんと造られていたが、六億三五〇〇万ドル相当の船は木造で、まったく役に立たなかった。
継ぎ目がはがれて、沈んでしまったのだ。それでも政府は代金を払い、誰かは儲けを手にした。
 統計専門家や経済学者によれば、政府の戦費は五二〇億ドルにのぼったという。そのうち三九〇億ドルは実際の戦争に使われた。
 この支出は、一六〇億ドルの収益を生んだ。こうして、二万一〇〇〇人もの百万長者や億万長者が誕生した。一六〇億ドルというのは、ばかにできる額ではない。かなりの額だ。それがごく少数の手に渡ったのだ。

 武器産業の戦時収益に関する上院委員会(ナイ委員会)の調査は、暴露された内容が大きな話題を呼んだものの、単に表面をかすっただけだ。
 とはいえ、何らかの効果はあった。国務省は「ここしばらく」戦争を回避する方法を研究しているし、陸軍省はほかの誰も知らないすばらしい隠しダマがあるという。政府は戦時の儲けを制限するための委員会を指名した。
 ウォール街の投機家を委員長に、陸軍省と海軍省の代表を十分参加させて。どのぐらい制限するかは不明だ。おそらく、今度の世界大戦で血をゴールドに変えた連中が稼いだ三〇〇パーセント、六〇〇パーセント、一六〇〇パーセントの収益を、少しは縮小しようということだろう。

 ただし、計画では損失――すなわち戦争を戦う人々の損失について制限する用意はないようだ。私が確認できた限り、兵隊が失うものを一個の眼や一本の腕だけに制限したり、傷を一つまたは二つだけに制限したりする計画はない。命の損失を制限する計画も。
 連隊の一二パーセント以上が戦闘で負傷してはならないとか、師団の七パーセント以上が殺傷されてはならない、といった計画もない。
 もちろん、上院委員会はこんな些細なことにこだわってはならないのだ。

ツケを払うのは誰だ

 あの二〇パーセント、一〇〇パーセント、三〇〇パーセント、一五〇〇パーセント、一八〇〇パーセントというどでかい収益は、誰が負担するのだろうか。われわれみんなだ。そう、税金で。われわれが一〇〇ドル〔約四〇万円〕で自由公債〔米国政府が第一次大戦中に発行した証券〕を買い、銀行に八四ドルあるいは八六ドルで売り返したときに、われわれは銀行にそれだけ稼がせた。

 つまり、銀行は一〇〇ドルとプラス・アルファをいただいた、というわけだ。簡単な操作だ。銀行は証券市場をコントロールしているから、これらの公債の市価を下げるのはわけない。われわれ、つまり一般大衆は市価低下にびっくりして八四ドルか八六ドルで手放す。それを銀行が買う。それからこれらの同じ銀行が市価上昇を刺激し、公債は額面価格またはそれ以上に上がる。そして銀行は収益をあげる。

 しかし、最大のツケを払うのは兵隊だ。
 ウソだと思ったら、海外の戦場の米国人墓地を訪れてみたらよい。あるいは国内の在郷軍人病院へ行ってみたらよい。この原稿を書いている最中に、私は国中を回り、一八の在郷軍人病院を訪問した。
 これらの病院にずたずたになった人間がおよそ五万人も収容されている。
一八年前に国から選ばれた男たちだ。
 ミルウォーキー〔米ウィスコンシン州の南東にある都市〕にある、生ける屍となった人が三八〇〇人も収容されている政府病院のきわめて優秀な外科医が私に言うには、在郷軍人の死亡率は国内に留まった人々の三倍も高いそうだ。
 正常な視点をもった青年たちが農場や企業や工場や教室から連れ去られ、軍隊に放り込まれた。彼らは改造され、作り直され、「回れ右」をさせられ、殺人を当然と教え込まれる。彼らは互いに肩の組みあいをさせられ、群集心理によって完全に改変される。われわれは、二、三年彼らを使用し、殺すこと、殺されることを何とも思わないよう訓練した。

 そして、突然、われわれは彼らを除隊させ、もう一度「転換」するよう申し渡す。今度は群集心理や、上官の助言や、全国的なプロパガンダなしに、自分で対処しなければならない。われわれはもはや彼らを必要としない。
 そこで、「三分間スピーチ」と言われた「自由公債(宣伝)スピーチ」もパレードもなしに、彼らを放り出す。これらの好青年たちのうち、多く――あまりに多くが自分自身による「回れ右」に失敗して、最後には精神的に病んでしまう。
 インディアナ州マリオンの政府病院では、一八〇〇人の青年たちが独房のような部屋に入れられていた。そのうち五〇〇人は、周囲とポーチのところに鉄条網をめぐらした、鉄格子つきの兵舎に。すでに精神が破壊された彼らは、もはや人間のようにさえ見えない。彼らの顔の何とひどいこと! 体はしっかりしているが、心はいかれているのだ。

 こういうケースは何万、何十万といる。そして、今も増加の一途をたどっている。戦争のものすごい興奮、その興奮からの突然の断絶。若い青年たちには、耐えられない衝撃だ。
 以上はツケの一部に過ぎない。命で戦益のツケを払った兵隊もいれば、肉体的に、精神的に傷つき、今なお戦益のツケを払い続けている人もいる。
 ほかの兵士たちは、居間の炉辺そして家族から切り離されて、すでに誰かの収益になった米国軍隊の制服を身につけたとき、胸の張り裂ける思いがした。ほかの人々が町や村で彼らの仕事や場所を占めている間、彼らは訓練キャンプで厳しい訓練を受け、しごかれ、それぞれのツケを払った。
 恐ろしさに子守唄を求めて死にゆく者たちのうめき声と叫び声を聞きながら、誰かを撃ち、自分自身が撃たれ、何日も腹を空かし、泥と冷気と雨のなかで眠る塹壕のなかで、彼らはツケを払ったのだ。

ただ忘れてはならない。兵士はお金でもツケを払ったのだ。
 米西戦争()まで、米国には報償制度があり、兵士や水兵たちはお金のために戦った。南北戦争では、彼らは多くの場合兵役に入るまえにボーナスを支給された。政府や州は、兵役ごとに一二〇〇ドル〔当時のドル=円換算比率は不明だが、現在の日本円で年俸およそ三〇〇~四〇〇万円と考えてよいだろう〕も払った。米西戦争では、報償金が支払われた。
 船舶を捕獲すると、兵士も分け前にあずかった。少なくともあずかることになっていた。(*キューバとフィリピンをめぐって米国とスペインが争った戦争(一八九八年)。
 戦争の結果、スペインはキューバの支配権を失い、グアムとプエルトリコを米国に割譲し、フィリピンに対する主権を二〇〇〇万ドルで米国に譲った。これを機に、米国は国際的な権益をもつ世界国家として登場した。)
 その後、われわれはすべての報奨金を取り上げ、代わりに徴兵制を敷くことによって、戦費を引き下げることができると知った。
 兵士たちは自分たちの労働について交渉することはできなかった。ほかのみんなはできたのに、兵士たちには許されなかった。

 ナポレオンはかつて言った。「すべての人は勲章にとりつかれている。彼らは、のどから手が出るほど勲章を欲しがっている」と。
 若者たちは勲章を欲しがっていた。だから政府は、ナポレオンの教えに従って勲章制度を作った。若者たちを安く使えるようにするためだ。
 南北戦争まで、勲章なるものは存在しなかった。その後、連邦議会栄誉章が授与された。これにより、召兵が容易になった。南北戦争後は、米西戦争まで新たな勲章が発行されることはなかった。
 大戦では、われわれは若者たちが徴兵に応じるよう、プロパガンダを使った。入隊しないのは恥だ、と思わせたのである。

 戦争プロパガンダは醜悪で、利用できるのは神様さえ利用した。ごく少数の例外を除いて、聖職者たちも「殺せ、殺せ。殺せ」という合唱に参加した。
 ドイツ人を殺せ。神はわれわれの味方だ。ドイツ人が殺されるのは神の意志だ、と。ドイツでも、よき牧師は、神を喜ばせるために敵を殺せ、と人々に説いた。これは、人々の戦意と殺意を高めるための、一般的なプロパガンダだった。
 死ぬために戦場に送られる若者たちのために、すばらしい理想が描かれた。
「すべての戦争を終わらせるための戦争」とか、「世界を民主主義にとって安全にするための戦争」とか。彼らが戦場にでかけ、彼らが死ぬことが、莫大な戦益になるのに、それは誰も彼らに言わなかった。彼らは、国内にいる自分たちの兄弟が作った銃弾で倒れるかもしれないのに、それは誰も彼らに告げなかった。
彼らの乗った船は、米国の特許を得て建造された潜水艦によって撃沈されるかもしれないのに、誰もそれを言わなかった。
彼らが言われたのは、「すばらしい冒険」になるということだけだった。

 愛国主義を兵士たちの頭にたたきこんだあと、彼らに戦争のツケの一部も払わせることが決定された。その代償として、政府は彼らに月額三〇ドル〔現在の日本円で約一二万円〕の大金を支払った。
 この大金と引き換えに、彼らは愛する人たちと別れ、仕事をなげうち、沼のように湿った塹壕に横たわり、缶入りのコーンビーフを食べ(手に入ればの話だが)、殺しに殺しまくり、そして殺されるのだ。

 だが、ちょっと待てよ。
 兵士がもらうのは、造船工場のリベット工や弾薬工場の労働者が安全な国内で稼ぐ日当よりちょっと大目の給与だが、その半分は彼の扶養家族のために即刻差し引かれる。家族が、村や町の負担にならないために。
 加えて、先進的な州で雇用主が払う事故保険金のようなものを、兵士にも払わせる。月額六ドルだ。一カ月に九ドル弱〔約三万五〇〇〇円〕が彼に残ったことになる。
 そして最大の侮辱。自由公債を買わざるを得ないので、弾薬も服も食料も、ほとんど自腹で払ったも同然、ということになる。大半の兵士は、給料日でも一銭もない。
 政府は、彼らに自由公債を一〇〇ドルで買わせた。そして、戦争から戻ったものの、仕事が見つからないという彼らから、八四ドルや八六ドルで買い戻した。兵士たちは、こうした公債を二〇億ドル分も買ったのだ。
 このように、兵士はツケの大半を払う。彼の家族もツケを分担する。
彼と同じような傷心でもって。彼が傷つくことは、すなわち彼の家族が傷つくことだ。彼が塹壕に横たわり、銃弾の破片が彼の周りを飛び交う夜、彼の父、母、妻、兄弟、姉妹、息子たち、娘たちはベッドで横になり、寝つかれぬままにひたすら寝返りをうつ。

 彼が、眼や足を失い、あるいは心に傷を負って帰宅すると、家族も同じように、あるいは彼以上に苦しむ。そうだ、弾薬メーカーや銀行や造船会社や製造業者や投機家たちが稼いだ儲けに、家族も貢献したからだ。自由公債を買い、休戦のあと、手品のごとく操作された自由公債価格による銀行の収益に、家族も貢献したからだ。
 負傷兵や精神的に異常を来たした男たちの家族、そしてどうしても再調整できなかった人たちの家族は、今も苦しみ続け、ツケを払い続けているのだ。

いかがわしい商売をつぶす方法

 そうだ、戦争はいかがわしい商売だ。
 わずかの人が儲け、多くがツケを払う。
 しかし、それを止める方法はある。軍縮会議でそれを終わらせることはできない。ジュネーブの講和会議で根絶することも不可能だ。善意に満ちた、しかし非現実的なグループが決議によって戦争を撤廃することもできない。
 戦争を効果的につぶすには、戦争から儲けをなくせばよい。
 このいかがわしい商売をつぶす唯一の方法は、若者たちが徴兵されるまえに、資本家、事業家、労働組合指導者を徴兵することだ
 政府は、わが国の若者たちを徴兵する一カ月まえに、資本家、事業家、労組指導者を徴兵しなければならない。銀行、投機家、武器メーカー、造船会社、航空機メーカー、戦時に収益をもたらす、その他もろもろのものを製造する企業の役員たち、部長たち、強力な経営幹部たちを徴兵せよ。そして、塹壕で若者たちが得ているのと同じ月三〇ドルを支払ったらよい

 これらの企業で働くすべての従業員、社長、経営幹部、部長、課長たち、すべての銀行家たちにも、同じ給料を払ったらよい。
 そうだ。あらゆる将軍、提督、将校、政治家、官僚たち――この国のすべての人は、塹壕にいる兵士に支払われる月給以上の給料をもらってはならない。
 王様も大君も事業主もすべての労働者もすべての上院議員や知事や市長も、三〇ドルの月給の半分を家族に渡し、戦争危険保険に加入し、自由公債を買うようにさせたらよい。当然ではないか。
 彼らは、殺されたり、体を切り裂かれたり、心をずたずたにされたりする危険をまったく負っていない。泥だらけの塹壕に寝ているわけでもない。腹を空かすこともない。兵士とは違うのだ。

 資本家、事業家、労組指導者に、考える時間を三〇日間与えよう。そうすれば、戦争はなくなる。戦争のペテンとはおさらばだ

 私はもしかしたら楽観的過ぎるのかもしれない。資本家にはまだ影響力がある。だから、実際に苦難を背負い、ツケを払っている一般の人々が、選挙で選んだ代表者に不正利得者ではなく自分たちの意思に従わせるよう決意しない限り、資本家たちは利益の剥奪を許さないだろう。
 戦争といういかがわしい商売をつぶす戦いに必要なもう一つの方法は、宣戦を認めるかどうかについて、限られた住民投票を行うことだ。

 すべての有権者ではなく、徴兵の対象になる人々だけによる住民投票にすればよい。戦争になれば巨大な収益をもくろむ弾薬メーカーの七六歳の社長や国際銀行の足を引きずって歩く頭取や軍服メーカーの斜視の工場長に、この国が参戦すべきかどうかについて投票させる意味はあまりない。彼らが銃を担がされ、塹壕で寝て、殺されることはあり得ないからだ。
 国家のために徴兵され、命を失うかもしれない人々だけに、参戦の賛否を決める特権がある。

 影響を受ける当事者だけに投票を制限するのは、数多く先例がある。
米国の多くの州では、投票資格に制限を加えている。投票できるためには、たとえば読み書き能力がなければならない。州によっては、一定以上の財産がなければならない。大戦の徴兵でやったように、毎年、兵役年齢に達したらそれぞれの市町村で登録して、身体検査を受けるようにすれば簡単だ。
 身体検査にパスできる人、すなわち戦争になったら軍務につける人は、この限定的な住民投票で一票を投じる資格を得る。彼らこそが決定権をもつべきだ。連邦議員たちはほとんどがこのような年齢枠に入らないし、体も武器をもてるほどの状況にないから、議会が決定すべきではない。苦労する人だけが投票権をもつべきだ。
 いかがわしい商売をつぶす第三のステップは、米国の軍隊の目的を真に専守防衛とすることだ

 連邦議会が開会されるたびに、海軍増強支出問題が浮上する。重役椅子に座るワシントンの提督たち(かなりの数だ)は、すばらしく腕利きのロビーイストである。頭もいい。彼らは、「この国やあの国に対する戦争のために多くの軍艦を必要としている」と叫びはしない。とんでもない。
 彼らは、まず、米国がどこかの海軍大国から脅威を受けていると言う。この「敵国」の大艦隊が、明日にでも明後日にでもわが国を急襲し、一億二五〇〇万人を壊滅させるだろう、と言うのだ。いやはや。それから提督たちは海軍増強を訴え始める。何のために? 敵と戦うため? いやいや。国防だけのためだ。
 それから、思い出したように、太平洋における演習を発表する。国防のため、だとか。

 太平洋は巨大な海だ。太平洋に面するわが国の沿岸線はきわめて長い。
演習は二〇〇~三〇〇マイルの沖合で行うのだろうか。いや違う。二〇〇〇マイル〔約三二〇〇キロメートル〕、あるいは三五〇〇マイル〔約五六〇〇キロメートル〕沖合だという。
 自尊心の高い日本人は、当然ながら、米国の艦隊がその沖合に近づくのを、表現し難いほど喜ぶだろう。ちょうど、カリフォルニア住民が、朝霧のなか、ロサンゼルス沖で日本艦隊が戦争ゲームをするのを見て、大喜びするのと同じように。
 米国海軍の船舶は、沿岸から二〇〇マイル〔三二〇キロメートル〕以内を航行するよう、具体的に法律で制限されている。この法律が一八九八年に存在していたら、メイン号がハバナ港にでかけることも、そこで爆破されることもなかっただろう(*)スペインとの戦争が起こり、結果的に多くの命が失われることもなかっただろう。
 専門家によれば、自衛のためには二〇〇マイルあれば十分だ。
 わが国の船舶が沿岸線から二〇〇マイル以上行けなければ、わが国が攻撃戦を始めることはない。飛行機は偵察のために沿岸から五〇〇マイル飛んでもよい。陸軍はわが国の領域から踏み出してはならない。
*一八九八年二月、船艦メイン号はハバナ港で爆発を起こした。原因は不明だったが、米国の議会内外で「メイン号を忘れるな」の合唱が起こり、米西戦争の引き金となった。)

 要約すれば、戦争のペテンをつぶすにはこれらの措置をとる必要があるということだ。戦争から利得を除外しなければならない。
 戦争の是非については、銃をとることになる若者たちに決めてもらわなければならない。わが国の軍隊を、国土防衛のためだけに限定しなければならない。


戦争はまっぴらご免だ

 戦争は過去の遺物だと考えるほど、わたしはバカではない。人々は戦争を欲していない。しかし、次の戦争に追い込まれることはない、というだけでは何の役にも立たない。
 思い起こせば、ウードロウ・ウィルソンは一九一六年、「国民を戦争に巻き込まなかった」というスローガンを掲げて、そして「国民を戦争に巻き込まない」という言外の約束のもとに、一九一六年に大統領再選を勝ち取った。しかしわずか五カ月後、彼はドイツに宣戦布告するよう連邦議会に要請したのである。
 この五カ月間に、国民は決心を変えたかどうか、聞かれることはなかった。軍服を着て戦場にでかけた四〇〇万の若者たちが、苦しみ、死ぬために進んででかけるか、彼らの意見も聞いていない。
 何が政府にそう簡単に決心を変えさせたのだろうか。
 それはお金だ。

 ご記憶にあると思うが、宣戦布告〔米国がドイツに宣戦布告したのは一九一七年四月六日〕の直前、連合国〔英国、フランスなど〕の委員会がやってきて、大統領を訪問した。大統領はアドバイザーたちを集めて話を聞いた。外交的な言い回しを除くと、その委員会の委員長が述べたのは、要旨、以下の通りであった。

 「もはやわれわれ自身をごまかしてもダメです。連合側の大義は失われました。われわれはあなたがた(米国の銀行、弾薬メーカー、製造業者、投機家、輸出業者)に五〇億ドルないし六〇億ドルの借金があります。もしわれわれが負ければ(米国の支援がなければ負けるに決まっています)、われわれ英国、フランス、イタリアはこの金を返済できません。……ドイツも返済しないでしょう。
 というわけで……。


 もしも戦争交渉に関して秘密が禁止されていれば、もしも報道機関がこの会議に招かれていれば、もしも会議の模様がラジオで中継されていたならば、米国が大戦に参加することは絶対になかっただろう。
 しかし、戦争に関するほかのすべての会議と同じように、この会議も厳しい秘密に隠されて行われた。そして、若者たちは、「民主主義にとって安全な世界にするための戦争」とか「すべての戦争を終わらせるための戦争」だと言われて、戦場に送られたのだ。
*第一次世界大戦で、米国は当初中立を標榜し、和平の斡旋さえしていた。米国が参戦に踏み切ったのは、米国客船が次々とドイツ潜水艦に攻撃されて死者を出したためとも、米国の資本家が英仏に与えていた多額の借款の返済を確実にするためとも、言われる。戦後、米国は戦需景気によって不況から脱しただけでなく、史上初めて債権国となった。

 それから一八年後、世界の民主主義はむしろ、その前と比べて少なくなった。しかも、ロシアやドイツやイギリスやフランスやイタリアやオーストリアが民主主義のもとにあろうが、君主制のもとにあろうが、米国にどう関係があるのだろうか。彼らがファシストであろうが共産主義者であろうが? 
 われわれの問題は、われわれ自体の民主主義を守ることにあるのではないか。
 加えて、第一次大戦がほんとうにすべての戦争を終わらせる戦争であったか、われわれにそう納得させる証拠はほとんどない。
 もちろん、武装解除会議や軍備縮小会議が開かれてはきた。しかし、これらは何の意味もない。そのうちの一つは失敗したばかりだし、もう一つの結果も無効になった。このような会議にわれわれが送るのは、職業軍人や政治家や外交官だ。で、どうなる?

 これらの職業軍人は武装解除なんていやだ。戦艦なしの提督になんてなりたくない。司令権なしの将軍になんてなりたくない。いずれも、やる仕事がなくなるからだ。武装解除にも軍備縮小にも賛成できない。
 これらの会議では、戦争で利得を稼ぐ組織の、きわめて強力な腹黒い代理人たちが裏にひそんでいる。これらの会議が武装解除や厳しい軍備縮小につながらないよう見届けるのが、彼らの役割だ。
 こうした会議における国々の主目的は、戦争防止のために軍縮を達成するということではなく、自国は軍備を増強し、仮想敵国には軍備を縮小させることにある。
 少しでも現実性のある武装解除を実現する方法は、一つしかない。すべての国が集まって、すべての戦艦、すべての銃や砲、すべての戦車、すべての軍用機をスクラップにすることだ。これができるとしても、それだけでは不十分だ。
 専門家によれば、次の戦争は軍艦や大砲や銃、あるいは機関銃で戦われることはないだろうという。致命的な化学品やガスで戦われるのだという。

 各国は、敵を全面的に壊滅させるための、より新しい、より陰惨な方法を秘密裏に研究している。そうだ、戦艦は今後も引き続き造られるだろう。造船業者は利益をあげなければならないのだ。銃砲、火薬、ライフルも作られ続ける。武器メーカーは巨大な儲けをあげる必要があるのだ。そして兵士たちは軍服を着なければならない。軍服メーカーも稼ぐ必要があるのだ。

 だが、勝敗を決するのはわが科学者たちの技術と工夫だ。
 彼らに毒ガスや、悪魔的な破壊兵器をもっともっと作らせるようにすれば、彼らにはすべての人々のために繁栄を築く建設的な仕事をやる時間はとれない。
 彼らにこの有益な職務につかせることによって、われわれはみんな(武器メーカーでさえ)、戦争から得られる以上の利益を平和から得ることができるのに。
だから、わたしは声をあげて言う。戦争なんてまっぴらご免だ!

(以下、吉田健正氏による解説)

 以上は、故スメドレー・D・バトラー米国海兵隊退役少将の小冊子の翻訳である。原名はWar Is A Racket(『戦争はラケットだ』)。ラケットとは、「いかがわしい商売」「恐喝」「ペテン」のことで、「ラケティア」は「ゆすり屋」や「不正な金もうけをする人」を意味する。
 本(五二ページのポケット版)はバトラーが一九三三年にコネティカット州の在郷軍人会で講演し、後に雑誌に掲載された文章が基になっている。その後、『リーダーズ・ダイジェスト』誌が付録として発行したが、これには有名なラジオ・アナウンサーだったロウェル・トーマスが、「彼の反対者さえ、公的問題におけるバトラー将軍の立場は、数知れない海兵隊キャンペーンにおいて彼の役割を浮き立たせたあの燃えるような誠実さと忠実な愛国主義に動機づけられていることを認める」という序文を書いた。
 同書は、二〇〇三年に「米国でもっとも勲章を受けた兵士による反戦論の古典」という副題をつけて再版され、また多くのインターネットサイトでも紹介されているように、今なお読み継がれている。二〇〇三年版には、米国アングラ文化のリーダーと目されるアダム・パーフレイ(The End of Passion, The End of Belief, The End of the World〔『情熱の終焉、信念の終焉、世界の終焉』〕やApocalypse Culture〔『終末論文化』〕の著者)が「戦争の英雄がいかにして企業悪事に警告を発したか」という十数ページの紹介文を書いているほか、スメドリーの文章を二本、そして戦争の悲惨さを示す写真を十数枚掲載している。


以上、吉田健正『戦争はペテンだ―バトラー将軍にみる沖縄と日米地位協定』の第1章「戦争はいかがわしい商売だ」を転載。
The Nobel Peace Prize Has Become A Cruel Joke

Narco-State Terrorist Wins Nobel Peace Prize
by Stephen Lendman


Notable peace activists needn’t apply. Despicable war criminals time and again become Nobel Peace Prize honorees.

This year was no exception, Colombian President Juan Manuel Santos the latest recipient for negotiating dubious peace with FARC-EP freedom fighters.

James Petras earlier called them “the longest standing, largest peasant-based guerrilla movement in the world…founded in 1964…legitimate resistance” against ruthless Colombian repression.

He described years of Uribe/Santos state terror against “over 2 million mostly rural poor…forcibly uprooted and driven from their homes and land and displaced across frontiers into neighboring countries, or to urban slums.”

Regime military forces aided by paramilitary death squads “kill(ed) and terrorize(d) entire population centers…”

Santos became Colombia’s 32nd president in August 2010, earlier serving from July 2006 – May 2009, as President Alvaro Uribe’s defense minister.

Both men were involved in narco-terrorism, responsible for murdering thousands of trade unionists, campesinos, human rights workers, journalists, and others opposing ruthless regime policies, along with maintaining close ties to US imperialism.

Former UN Human Rights Rapporteur, Margaret Sekaggya called Colombia under Uribe/Santos a sinkhole of “illegal surveillance…arbitrary arrests and detentions…judicial harassment,” extrajudicial assassinations, and other ruthless practices against anyone resisting regime ruthlessness.

In announcing its award, the Nobel Committee praised Santos, a major human rights violating serial killer, citing “his resolute efforts to bring the country’s more than 50-year-long civil war to an end, (taking) at least 220,000 (lives) and displacing (around) six million people.”

Most Colombian voters rejected ceasefire terms Santos and FARC-EP leader Rodrigo Londono agreed to by referendum. Longstanding state-terrorism remains a weapon to be used by Santos or his eventual successors any time at their discretion.

Peace may turn out more illusory than real. Regardless what lies ahead, rewarding Santos’ involvement in years of state terror is more evidence of deplorable Nobel hypocrisy.

War criminals aren’t peace champions, yet repeatedly win Nobel honors – Committee members making a mockery of their highest award, again this year like so many previous ones.
マスコミに載らない海外記事

きつい冗談と化したノーベル平和賞

2016年10月7日

麻薬・国家テロリストがノーベル平和賞を受賞
スティーブン・レンドマン

 傑出した平和活動家が必ずしも選ばれるわけではない。卑しむべき戦犯が、再三再四、ノーベル平和賞受賞者となる。
 今年も例外ではなく、コロンビアのフアン・マヌエル・サントス大統領がコロンビア革命軍(FARC-EP)自由戦士との曖昧な和平交渉をまとめたかどで、最新受賞者となった。
コロンビア革命軍

 ジェームズ・ペトラス(ユダヤ系アメリカ人でニューヨーク州立大学ビンガムトン名誉教授)は、以前、コロンビア革命軍のことを、コロンビア国家の冷酷な弾圧に対して“長年存在している、農民を基盤とする世界最大のゲリラ活動…1964年に設立された…正当な抵抗運動”と呼んだ。

 彼は、長年のウリベ (コロンビアの第58 代大統領[在任2002年 - 2010年])/ サントス大統領による国家テロについて、“大半が地方の貧困者200万人以上にたいし…強制的に追い立て、自宅や土地から追い出し、国境を越えた近隣諸国や、都市のスラムに強制移住させた”と書いている。
 政権軍は、準軍事的組織の暗殺部隊の支援を得て“あらゆる人口集中地で、殺人を行い、威嚇した…”
 サントスは、2006年7月 - 2009年5月、アルバロ・ウリベ大統領の国防大臣をつとめた後、2010年8月に、コロンビアの第32代大統領となった。

 二人とも、麻薬テロに関与しており、アメリカ帝国主義と密接なつながりを維持しながら何千人もの労働組合員、先住民農民、人権活動家、ジャーナリストや政権の冷酷な政策に反対する他の人々を殺害した責任を負っている。

 元国連人権擁護活動家に関する特別報告者マーガレット・セカッギャは、ウリベ / サントス支配下のコロンビアを、政権の冷酷さに抵抗する誰に対しても“違法な監視…恣意的逮捕や拘留…司法による嫌がらせ”や、通常の法手続きを踏まない暗殺や、他の冷酷な慣行の悪のたまり場と呼んだ。

 授与発表時、ノーベル委員会は、“彼の断固たる取り組みが、 少なくとも、220,000人の(命を)(奪い)、(約)600万人を強制移住させたコロンビアで50年以上続いた内戦を終わらせた”と言って、重大な人権侵害者で、連続殺人犯であるサントス大統領を称賛した。
コロンビア革命軍

 サントス大統領とFARC-EP(コロンビア革命軍)指導者ロドリゴ・ロンドノが合意した停戦条件を、大半のコロンビア有権者が国民投票で否決した。
 年来の国家テロは、サントス大統領や、来るべき後継者が、いつでも、彼らの意のままに使える武器であり続けている。

 和平は、現実のものというより架空のものとなる可能性がある。将来何が起ころうとも、長年、国家テロに関与しているサントス大統領に賞を授与したのは、嘆かわしいノーベル賞の偽善に関する更なる証拠だ。

 戦犯は、平和の擁護者ではあり得ないが、再三、ノーベル平和賞を受賞している。ノーベル平和賞委員会メンバーは、彼らの最高の賞を、過去の実に多くのものと同様、今年も台無しにしたわけだ。

スティーブン・レンドマンはシカゴ在住。
彼には、lendmanstephen@sbcglobal.netで連絡できる。

記事原文のurl


 キッシンジャーや佐藤首相が受賞して以来、この賞は、茶番と確信している。イグ・ノーベル平和賞。同じ筆者による昨年の同じ話題の記事を翻訳してある。
 最新のノーベル賞委員会“平和賞”の偽善 2015年10月10日
そういうたわごとではなく、くらしの足元を考えるシンポジウムの知らせを見た。


コメント

  1990年のアウンサン・スーチー氏ノーベル平和賞受賞を、タイ人はどう受け止めただろう。ミャンマーとタイとの関係は、日本と中朝との関係に比されるほど良くない。過去に何度もミャンマーと戦争し、アユタヤ王朝を徹底的に破壊されバンコクに都を移さざるを得なかったタイは、おそらくこれまでミャンマーの動きを常に警戒して来ただろう。
 そこにインド、南アフリカ、オーストラリア、カナダ総督を数多く輩出したオックスフォード大学で学び、イギリス人の夫を持つアウンサン将軍の娘が帰ってきて、ノーベル賞受賞者としてミャンマーのリーダーとなった。少なくともタイのブーミポン国王や枢密院の重鎮プレム氏らは内心穏やかではなかっただろう。
  2014年のマララ・アスフザイ氏の平和賞受賞は、パキスタンやアフガン国民にどう受け止められただろう。日常的にタリバン兵士や一般住民が無人機攻撃で殺戮されているパキスタンやアフガンで、そのタリバン兵士を批判して襲撃された少女がノーベル平和賞を受賞した。両国民の反応は複雑だろう。
  アルフレッド・ノーベルはダイナマイトの発明で財を成し、ソビエト連邦のボルシェビキに奪われるまでアゼルバイジャンのバクー油田利権をロスチャイルド家と共に保有して稼いだ遺産でノーベル賞を創設した。ノーベル平和賞の選考には欧米の、しかも支配層の価値観が色濃く反映しているのだろう。

投稿: コメット | 2016年10月10日 (月) 18時11分


 ノーベル平和賞といえば、テディ・ルーズベルトがフィリピンで独立運動家を大量虐殺した後に受賞してますし、ミュンヘン会談の功でヒトラーやムッソリーニが受賞する可能性だってありましたからねぇ…。
 平和賞とアメリカ人のための経済学賞は不要、もっといえば白人の白人による白人のための馴れ合いクラブに過ぎないノーベル賞自体が要らないですね。有色人種にとっては単なる名誉白人度の指標に過ぎません。
 そんなものを毎年毎年国を挙げて有難がっている日本人も日本人ですが…。とにかく日本政府にはノーベル賞受賞の後追いで文化勲章を授与するのはみっともないから止めて欲しいです。

投稿: 一読者 | 2016年10月10日 (月) 14時08分
(出典) マスコミに載らない海外記事
警視庁機動隊が1泊2万円の豪華カヌチャリゾートで豪遊! 沖縄県民を弾圧「証拠写真集」
Music by E.Ishikawa (写真は7秒ごとに切り替わります)
拡大
警視庁機動隊「関東軍」の宿泊・保養所カヌチャリゾートに税金で宿泊
 カヌチャリゾートに関東軍が宿泊しているそうです。
 税金で宿泊して、朝の住民排除以外は豪遊して楽しんでいるという事です。

 (出典)NAVEWほか
機動隊員による集団暴行も! 辺野古新基地建設現場で警察官が漏らした本音とは…
 警視庁の機動隊が沖縄に派遣され、辺野古(へのこ)の新基地建設反対の現場では一気に衝突が激しくなってきた。それだけではない。10月中から安倍政権の沖縄に対する態度は横暴さを増し、理不尽な手法が次から次へと繰り出されている。
 報道を見る限りでは、このまま強引に工事が始まりそうな勢いだが、実はこの一連の動きは安倍政権の焦りの表れなのだ。何が今、辺野古で起きているのか?

 週プレNEWS [全文]
リゾートに泊まり沖縄県民いじめ 警視庁機動隊の歪んだ正義 日刊ゲンダイ

■ ギャラップ
概要:1935年にジョージ・ギャラップによって設立されたアメリカ世論研究所を前身とする。
 本社をアメリカ合衆国のワシントンD.C.に置くとともに、世界の30近くの国に拠点を設けて世論調査などを行っている。日本には1995年に日本オフィスが開設されている。
 民間企業による世論調査の先駆け的存在であり、その世論調査はギャラップ調査(GallupPoll)と呼ばれて、高い信頼を得ている。

■ ヒラメ族、宗主国・属国について的確な批判を書くはずがない。購入して読んだ自分の責任。

 見聞きしたり読んだりした自己責任といえば、先日のTPPバラ色試算のデタラメ報道には驚いた。大本営広報部・大政翼賛会は、この国家ぐるみのオレオレ詐欺の真実を絶対報じない。騙して、選挙圧勝を実現するための虚報洗脳こそお仕事。それだけ見聞きし読んでいれば、脳は萎縮するだけに思える。
 TPPについて、ブレル、うそつくだけの売国集団が、そしてその提灯持ち連中が何を言っても信じてはいけない。自己責任ではなく、自爆行為。子々孫々にまでたたるだろう。
 日刊IWJガイドの一部を転載させていただこう。皆様に、是非とも有料会員になられるようお勧めする。大本営広報では見られない読めない事実を知ることができるのだから。

■ TPPでGDP14兆円アップ!?驚天動地の「バラ色」政府影響試算の杜撰な実態

 12月24日、出来の悪いクリスマスジョークのようなニュースが飛び込んできました。
 政府は、TPPによる経済効果の試算を取りまとめたのですが、なんと、GDP(国内総生産)14兆円アップ、農林水産分野はわずか2100億円ダウン、という、なんとも「バラ色」の予測を発表したのです。
 政府は2013年にも試算を発表しているのですが、その時は、GDPは3.2兆円アップ、農林水産分野で3兆円ダウンという予測でした。この2年、TPP交渉においていかに日本が不利な状況であるか、という事実は次々に明らかにはなりましたが、GDPが4倍にも好転するような情報は、一つもありませんでした。
 そもそも2013年の試算ですら、「廃業した農家が一人残らず全員、別の職に就くことができる」、「農産物の生産減少が加工業や輸送業に及ぼす影響についてはスルーしている」などなど、政府にとって都合の良い、杜撰なものでした。

 東京大学大学院の鈴木宣弘教授はNHKの取材に応え、「私の試算では、GDP=国内総生産はほとんど増えないし、農林水産物では1兆円を超える被害が出て、自動車分野もむしろマイナスの影響があるという結果になる」と断言し、「今回の試算は過大に評価されている」と批判しました。


※ TPP試算GDP14兆円押し上げる効果(12月24日NHK)

 その鈴木教授が加わっている、「TPP参加交渉からの即時脱退を求める大学教員の会」は2013年、政府のデータを基に独自試算を行った結果、【農産品19品目だけ】でも、生産額が2兆5142億円(総生産額の26.1%)、全国の農家の所得が4081億円(総所得の13.9%)減少し、それがもたらす関連産業への影響は計11兆6918億円、全国の所得が1兆7692億円減少する、という恐るべき結果を発表しました。

■ 2013/07/19【IWJブログ:「TPPは政府が掲げるメリットとは逆行した帰結を生む」農業生産減少は地域産業に平均3.7倍の影響、関連産業で計11.7兆円減少~大学教員の会が都道府県別の影響試算
 政府は今回、分析結果を公表していますが、「輸出入拡大→貿易開放度上昇→生産性上昇→実質賃金率上昇→労働供給増」などと、風が吹けば桶屋が儲かるレベルの楽天的な見通しが書かれているばかりで、その根拠はきちんとは明示されず、2013年の試算と同じく杜撰なものです。
 この驚天動地のTPP影響試算については、来年の通常国会の主要テーマの一つとなること必至。IWJも、この影響試算のデタラメさ、嘘、矛盾を追及し、「悲劇的な本当の影響試算」を明らかにしていきたいと思います。
 近いうちに、必ず、鈴木教授のより詳しい話を鈴木教授の寄稿か、岩上さんによるインタビューか、あるいはその両方か、とにかく必ずお伝えします!
 ところで先ほど紹介したNHKの記事、さりげなく「TPPへの署名を前に~」などと書いていますが、IWJでは繰り返しお伝えしていますが、TPPは「まだまだ各国で深い溝があるけど、とりあえず合意したと言っておこう」という段階です。それを日本でだけ「大筋合意」などと喧伝し、まるでほぼ決まってしまい、後は署名の手続きするだけのように報じていますが、実際は、まだ何も決まっていません。これは報道による既成事実化を狙うもので、悪質な情報操作そのものです。

 NHKをはじめ、マスメディアの毎日の報道には、こうしたさりげない情報操作がいたるところに散りばめられています。マスメディアの報道だけを鵜呑みにしないでください!どうか、皆さん、気をつけていただきたい!

 正式な協定文書も、国会での議論も、国会での承認も、批准も、各国の調印もまだです。NHKの報道は、しれっとした顔でこうした情報操作を行うので、本当に油断も隙もありません。

ギャラップ: ウクライナ国民は、オバマが押しつけたキエフ政権を嫌悪している。 EricZuesse GlobalResearch、2015年12月24日

ギャラップ: 「本社をアメリカ合衆国のワシントンD.C.に置き、世界の30近くの国に拠点を設けて世論調査などを行っている。」


 12月23日、ギャラップは“ウクライナ国民、指導部に幻滅”という見出しで“およそ10人中9人のウクライナ国民(88%)が、ウクライナ政府では腐敗が蔓延していると言い、およそ10人中の8人(81%)が、ウクライナ企業でも同じ問題が蔓延していると見ている。”と報じている。

 現在、8%のウクライナ国民が“政府を信頼している”と言っている。17%がペトロ・ポロシェンコ大統領の仕事ぶりを評価している。クーデター前のヴィクトル・ヤヌコーヴィチ大統領在任時代、2010-2014、この数値は平均約23%で、現在のポロシェンコの数値ほど低くなったことは決してなかった。

 ギャラップは報じている“指導部が、革命前より正しい方向に導いているというウクライナ国民の数は減っている”。
 しかし、あらゆる廉直で見識ある人々が、ウクライナで民主主義実現を促進したという、アメリカ政府の主張と逆に、2014年2月20日に、民主主義を終わらせてしまいウソだったことを知っている今、このクーデターを‘革命’と呼ぶこの言い方そのものが、2014年2月、ウクライナにおけるアメリカ・クーデターを“革命”と呼んでいるギャラップ主要顧客の一人、アメリカ政府自身のプロパガンダ-ウソを体現している。

 “民間CIA”企業、ストラトフォーの創設者さえ、ヤヌコーヴィチ打倒を“史上最もあからさまなクーデター”と呼んだ。そうなったのは、無数の人々によって、多くの違った角度から、イギリスBBCのような、反ヤヌコーヴィチの国々によってさえ、携帯電話やTVカメラで撮影され、ウェブにアップロードされた最初のクーデターだったからだ。そうしたビデオの中でも最良の集大成はここにあり、これが実際クーデターであって、アメリカ政府が主張しているような本物の革命などというものでは全くないことを明らかにしている。

 おまけに、キャシー・アシュトン外務大臣に、打倒に関して報告するよう命じられたEU捜査官が、これはクーデターだったと彼女に報告し、しかもペトロ・ポロシェンコ自身さえ“我々”側、つまり反ヤヌコーヴィチ派連中が、それをやったと述べている。

 後に、連中がいかにクーデターを組織したかを示す証拠が露見した。クーデターの画策は、2013年3月以前に、在キエフ・アメリカ大使館で始まった。そして、こうした全準備の後、2014年2月4日、アメリカ国務省のビクトリア・ヌーランドが、在キエフ・アメリカ大使に、クーデター後、ウクライナを運営すべく、アルセニー・ヤツェニュクを任命するよう最終的な指示を与え、18日後の2014年2月22日、彼は、新大統領が‘民主的に’選出されるまで、首相として、ウクライナを率いるよう任命された。

 ところが、アメリカ政府は、90%以上が、ヤヌコーヴィチに投票したウクライナ地域の住民には、この選挙には投票させたくなかったので、2014年5月25日のポロシェンコ大統領選挙すら決して民主的なものではなかったのだ。


 ウクライナのこの地域(歴史的にロシアの一部だった)は、ドンバスと呼ばれているが、クーデターが押しつけた新ウクライナ政権は、2014年5月9日から、既に地域の爆撃をしていたため、クーデター後のウクライナ大統領を決めるのに全く発言権がなかったのだ。あの‘革命’なしにはこうしたことの一つとして起き得なかったろう。アメリカ大統領バラク・オバマの極めて残虐なウクライナ・クーデター。

 在キエフ・アメリカ大使、ジェフリー・パイアットが、クーデター(あるいは‘革命’)を組織するのに協力して働いた、ウクライナの二つの人種差別主義ファシスト、イデオロギー的なナチス政党の一つの共同創設者はこの人物だ。
 しかし、パイアットが意図した人物(アンドリー・パルビー)は、クーデターでの撃ち合いや軍事計画を、他の二つのウクライナ・ナチス政党を設立した民兵組織の友人(ドミトリー・ヤロシ)にまかせていた。

 更に、クーデター直後、‘対テロリスト作戦’(ATO)と呼ぶもの、あるいはドンバスの住民を絶滅し追放するための計画を連中が実行できるように、アメリカ政権のために現在ウクライナを運営している傀儡、アルセニー・ヤツェニュクが、猛烈に反ロシア人種差別主義ファシスト、というかナチスの二大ウクライナ政党の指導者連中を、国内治安と軍のあらゆる要職につけた。

 権威あるファシスト・アメリカ・シンクタンク、ブルッキングス研究所は、オバマにドンバスの焼夷弾攻撃を強化するよう促したが、彼はその時点では、その助言には従わないことを決めたのだ。

 オバマは最終的に、ウクライナのロシア国境に、アメリカ核ミサイルを配備したがっており(ソ連独裁者ニキータ・フルシチョフが、1962年、キューバ・ミサイル危機で、アメリカにしようとして失敗したのとそっくり)、このクーデターと(クーデター政権を強固にするための)民族浄化は、自分の狙いを実現するための彼の取り組みなのだ。


 恐らく次期アメリカ大統領はそれに成功するだろう。こうした全ての計画は、1990年、アメリカ大統領ジョージ・ハーバート・ウォーカー・ブッシュの下で始まった。そして、以来、あらゆるアメリカ大統領がそれを更に推進してきた。
 アメリカ合州国は1980年頃から民主主義ではない。アメリカは独裁制なのだ。それが物事がこういう状況になっている理由だ。

 2014年6月、ポロシェンコがウクライナ大統領となって間もなく、アメリカ政府の為にウクライナでギャラップが行った世論調査は“ウクライナの危機において、ロシアは、概して肯定的な役割、概して否定的な役割、どちらを演じたと思うか答えてくださいという質問に対する回答の‘概して肯定的’のパーセント”で地域別内訳(27ページ)を示している。

 そこでは、ウクライナ全土が、6つの地域に分類されており、そこには、2010年に、ヤヌコーヴィチ反対投票をした地域(5月25日の選挙で除外された地域)のみならず、最も強くヤヌコーヴィチ支持投票をした二つの地域、ドンバス(90%以上が彼に投票し、“東部”と呼ばれるウクライナの東半分を構成しており、この地域全体で、35.7%が、ロシアの“ウクライナ危機における役割”は“概して肯定的”と評価したことが示されている)と、クリミアも(この6地域の一つで、約75%がヤヌコーヴィチに投票し、71.3%がロシアの“役割”は“概して肯定的”だったと答えた)含んでいる。

 ロシアの“役割”を、3%以上が“概して肯定的”と評価した唯一の他の地域は、ここでは“南部”と呼ばれているオデッサ周辺の地域で、28.4%の住民が“概して肯定的”とした。


 クーデター前のウクライナの他の三地域全ては、大統領選挙が2014年5月25日に行われた地域だ。この地域を、ギャラップは、中央(“概して肯定的”は2.4%)、北部(“概して肯定的”は1.8%)と西部(“概して肯定的”は1%)として分類している。
 だから、ポロシェンコは、全ウクライナの大統領として選ばれたとはいえ、この極端に分裂した国の最も反ロシアな半分の有権者によってのみ選ばれたのだ。そして現在、他の二つの地域(ウクライナの半分の、圧倒的にヤヌコーヴィチ支持派地域)の住民は、ウクライナから分離し、(これらの地域が長い間その一部だった)ロシアに再度合併しようとしていたのだ。
 クリミアとドンバス。クリミアは、プーチンによって、ロシア編入を受け入れられたが、ドンバスは受け入れられなかった。

 ロシアがクリミア住民の、ロシア再編入への懇願を受け入れたこと、そして、ロシアが、ウクライナからウクライナのドンバス地域住民を絶滅する、そして/あるいは、追放するというオバマが押しつけた政権の民族浄化計画に反対していることで、アメリカのオバマ大統領は、ロシアに対して経済制裁を課した。

 オバマの残虐な2014年2月のウクライナ・クーデターを受け入れたのと同じ欧州連合が、彼のウクライナにおける民族浄化キャンペーンも受け入れたのだ。そしてオバマは、ジョン・ケリー国務長官による、内部の反対にもかかわらず、それを最終的に継続するよう主張している。


 調査ジャーナリスト、歴史研究者のEricZuesseは新刊「彼らは全然違う:民主党対共和党の経済実績、1910-2010」および「キリストの腹話術師:キリスト教を生み出したイベント」と「封建主義、ファシズム、リバタリアニズムと経済学」の著者。
本記事の初出は、GlobalResearch
CopyrightEricZuesse、GlobalResearch、2015

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大手ゼネコン大儲け 北海道新幹線着工へ
泣いて生まれて きたけれど
 泣いて生まれてきたけれど-3.11以前の生活を続けていれば命に関わる危機が迫っている
コメントより
 突然死が増えているのも当然。心臓には体内平均の10倍濃縮。ほんの数ベクレルでも毎日食べると危険!
@teatree_ft
「心不全パンデミック」。学会の挨拶で明らかにこの言葉が使われている。
第16回日本心不全学会学術集会
「心不全の増加はこれまで報告がありません。
今回の東日本大震災で心不全が増加した原因を明らかにすることは・・・」


@ma_chako
「神奈川県に住む知り合いが亡くなった。しかし葬儀が10日後だと言うので不思議に思って聞いたら、火葬場が混んでいて、ダビに出来ない」と言う。
死因は心筋梗塞による突然死。先週も神奈川県の友人が突然死した。
葬儀社に問い合わせたら今は死者が多く火葬場が混んでいて、一週間以上待たされるという。
2012年1月17日


このツイートの一年後 

1月28日:追記
@369yume
元気で無病だった友人が今月3日、心筋梗塞で突然他界…涙)
告別式は上野寛永寺でなんと21日に。異常事態です。2013年1月28日


@nosaibaninko
福島の人から「郡山の親族が急死。火葬場が2週間待ち。
白血病が多くなってきている。福島に通って女性のケアしていた鎌倉の女性が白内障に。
関東でも10倍患者が増えていると言われた。
甲状腺検査で蜂の巣状も出ている」との話。
2013年1月28日


@KOSHI_HIKARI_
宮城から避難して来た友達が年明け早々「正月どころじゃなかった」と。
44歳のイトコが突然死。
「葬式どうするか」と言ってる間に、今度はその父親が突然死。
死因は二人とも心筋梗塞。
「死ぬ直前まで元気で出かけて行った」と奥さん放心状態。
過労死とか歳だからで片付けられるんだろう。千葉県在住。


@Cisibasi
現在、某医療機関に潜入取材中ですが、入院患者が多数、心筋梗塞を誘うような症状で、入院症状とは明らかに違うセシウム摂取によると思われる、急性の心不全で、集中治療室に、カテーテル手術を受けています。あまりに多いため、看護師シフトや医者の診察シフトにも影響が出ている。
2013年1月26日


@kissmeyummy
今日、高崎市内の短大助教授54才男性、学校を無断欠席。
学校から職員が高崎市内のご自宅へ様子を見に行くと自宅の部屋で亡くなってらしたそうです。心筋梗塞らしいとのこと。
普段から外食が多かったそうです。
2012年12月18日


@susanou666
8月初旬、知人が心筋梗塞で突然死。 享年33歳。
過去に病歴なし、前日までピンピンしていた‥
「心臓が痛くなる」 「病院に行って心電図をとってもらうが異常がでない」 「息が切れる。パタンと倒れる。老若にかかわらず突然死」


@karitoshi2011
私の元生徒を返せ!生き返るらせて見せろ!心筋梗塞だと!
まだ19だぞ!因果関係の証明なんてできないさ!
だけど、死ぬには早過ぎるとは思わないか?おかしいとは思わないか?


@Usacousausa
先日、魚沼市の高校の山岳部の生徒が心筋梗塞で亡くなっていたことを聞いた。
そして昨日、十日町市の30代の男性も同じく心筋梗塞で亡くなったことを聞いた。
一般的に高校生や30代で心筋梗塞で亡くなるということは、滅多に起こることではない。
新潟県でも確実にこれまでと違うということ。


@kucyan
ベラルーシ死亡率で最も高い(50%以上)のは癌ではなく、心臓血管系の病気とりわけ子供の場合はセシウムの量がわずかであっても、心臓のリズムを壊し30ベクレル以上になると心筋に影響を及ぼし代謝機能を破壊、50ベクレルでは突然死の危険性がある。
バンダジェフスキー


@DaiNatsuMi
そういえば3月の出来事…息子のスイミングが一緒の子のママさんが、「茨城にいる義姉が今日朝起きてこないと思ったら心臓止まってたらしくて、あと少し発見が遅れたら死んでいた」と言っていた。


@blackmarmite
今の職場に長く勤めてきたが、ここにきて希望退職と突然死が、過去最大を記録したのはどう考えても偶然ではないだろう。
2013年01月24日


@kucyan
汚染地で起こる突然死について【何故ならセシウムが、心臓の筋肉に蓄積され、心筋を破壊するからです。そして確実に、ある程度の心筋が失われ、心臓が機能しなくなる。そして心臓発作で亡くなるのです。】 
クリス・バズビー教授


@asosatoshi
日本政府様へ 僕の二女は去年の秋に生まれ翌日死にました。
心臓の奇形でした。放射能は奇形の原因になると聞いた時があります。
娘の死の原因は分かりませんが、僕は毎日、このような悲しい思いをする親と子が増えないように祈っています。
どうか安全に留意して放射能を取り扱ってください。 阿曽聡より
2012年5月7日


@BQN_yachiyo
バズビー教授:心臓病が子どもたちを襲うだろう 。
 50ベクレルのセシウムが心臓の筋肉に取り込まれる。
たった1%の細胞が死滅しただけで、5%の心筋が機能を失う。
わずかなレベルのセシウムの影響を1年間受けるだけで、心臓細胞の2割が破壊される。

以上、「泣いて生まれてきたけれど」コメントより
コメントより
 
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